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小児矯正の必要性がある子どもの歯並びとは?Ⅰ期・Ⅱ期治療についてや小児矯正の注意点も徹底解説!

小児矯正の必要性がある子どもの歯並びとは?Ⅰ期・Ⅱ期治療についてや小児矯正の注意点も徹底解説!

小児矯正は、子どもの将来の健康な歯並びを保つために重要ですが、どのような子どもの歯並びに小児矯正が必要なのか、理解しておく必要があります。
本記事では小児矯正の必要性について以下の点を中心にご紹介します。

  • 歯列矯正の必要性がある子どもの歯並びとは?
  • 小児矯正について
  • 小児矯正の注意点

小児矯正の必要性について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

歯列矯正の必要性がある子どもの歯並び

歯列矯正の必要性がある子どもの歯並び

子どもの歯並びや噛み合わせの悪さを放置するリスクを教えてください
子どもの歯並びや噛み合わせの悪さを放置すると、さまざまなリスクがあります。
まず、不正咬合により食べ物をしっかり噛めず、消化不良や栄養不足を招く可能性があります。
また、歯磨きがしにくくなり、むし歯や歯周病のリスクも増します。
さらに、発音が不明瞭になることや、顔の成長に悪影響を与えたり、顔のバランスが崩れたりする可能性もあり、見た目へのコンプレックスから自己肯定感が低下する恐れもあるため、早期に改善することが大切です。
子どもの反対咬合や交叉咬合は小児矯正が必要ですか?
子どもの反対咬合や交叉咬合は、早期に小児矯正を検討することが重要です。
反対咬合は、上の歯が下の歯より内側に位置する状態で、放置すると顎の歪みが進行し、顔のバランスにも影響を与える可能性があります。
適切な治療開始時期は4~6歳頃とされ、この時期に治療を始めることで、顎の成長を正しい方向に導き、自然な歯並びを形成しやすくなります。また、交叉咬合は上下の歯が横方向にずれて噛み合わせの悪い状態で放置すると、顎の成長が歪み、顎関節症のリスクも高まります。
このように、子どもの反対咬合や交叉咬合は、早期の対応が必要なため、早期に小児矯正を検討することが大切です。
子どもの歯の生え変わりが遅れている場合、小児矯正が必要ですか?
子どもの歯の生え変わりが遅れている場合、必ずしも小児矯正が必要とは限りません。
しかし、歯が遅れて生える場合や、歯並びに異常が見られるときは、小児矯正を検討することが推奨されます。歯列矯正治療を受けることで、歯並びの問題を早期に解決でき、将来的な口腔健康に寄与する可能性があります。したがって、歯の生え変わりに遅れが見られる場合には、歯科医師に相談して適切なアドバイスを受けることをおすすめします。
子どもの開咬は、小児矯正が必要ですか?
子どもの開咬には小児矯正が必要な場合があります。
開咬とは、上下の前歯が噛み合わない状態を指し、多くの場合、幼少期の舌の癖や指しゃぶりが原因で発生します。この状態を放置すると、見た目の問題だけでなく、発音の障害を引き起こすこともあります。
なかでも、歯槽性の開咬は、悪癖によるもので、早期に治療を行うことで改善が見込めます。しかし、長期間放置された開咬は骨格性の開咬へと進行し、より複雑な治療が必要となることもあります。
そのため、開咬が見られた場合は、早期に歯科医師の診断を受け、必要に応じて小児矯正治療を開始することが推奨されます。
子どもの出っ歯や反っ歯は、小児矯正が必要ですか?
子どもの出っ歯や反っ歯には小児矯正の検討が推奨されます。
出っ歯や反っ歯は、見た目の悩みだけでなく、発音の問題や噛み合わせの不具合を引き起こす可能性があります。
なかでも、出っ歯は、歯と歯茎に余計な力がかかるため、将来的に歯の健康を損ねるリスクが高まることも考えられます。小児期には顎の骨がまだ発達途中でやわらかいため、矯正治療を受けることで歯並びを改善できることが多いとされています。
そのため、子どもが出っ歯や反っ歯の症状を示している場合には、早めに歯科医院を受診し、適切な診断と治療を受けることをおすすめします。

小児矯正について

小児矯正について

小児矯正のⅠ期治療について教えてください
小児矯正のⅠ期治療は、6~12歳頃の乳歯と永久歯が混在する時期に行う歯列矯正治療で、成長期の骨格や歯並びのバランスを整え、将来の歯並びの改善を図ることを目的に行われます。
Ⅰ期治療では、永久歯が正しい位置に生えるためのスペースを確保し、噛み合わせの改善や口呼吸の是正も行い、全体的な口腔環境の健全化を目指します。
適切なⅠ期治療を行うことで、Ⅱ期治療(本格的な歯列矯正治療)の負担を軽減し、治療期間を短縮できる可能性があります。
治療には拡大装置や部分的なブラケット装置が用いられ、個々の子どもの成長や歯の状態に応じて治療計画が立てられます。
Ⅰ期治療は、子どもの将来の口腔健康を守るために重要です。
小児矯正のⅡ期治療について教えてください
小児矯正のⅡ期治療は、永久歯が生え揃った後に行われる歯列矯正治療で、Ⅰ期治療で整えた土台をもとに、歯並びや噛み合わせを本格的に修正します。
ブラケットやワイヤーを使用して歯の位置を理想的な場所に移動させ、顔全体のバランスや機能を調整します。
Ⅱ期治療は12歳頃から始まり、個々の症例によって治療期間が異なります。
また、Ⅰ期治療を受けていなくても、Ⅱ期治療から開始できます。Ⅱ期治療の目的は、健康な口腔環境を確立し、歯並びや噛み合わせの改善により見た目だけでなく、食事や発音など日常生活の質も向上させることにあります。
長期的な口腔ケアが重要です。

小児矯正の注意点

小児矯正の注意点

小児矯正は治療期間が長くなる場合がありますか?
小児矯正は成長期の子どもに行われるため、治療期間が長くなることがあります。
なかでも、歯の位置や顎の成長をコントロールする必要がある場合、歯列矯正装置の使用期間が延びることがあります。
成長に合わせて段階的に治療を進めるため、数年間にわたる治療が必要になることも珍しくありません。また、治療の進行や歯並びの改善状況に応じて、追加の調整や装置の交換が必要になることもあります。
治療期間が長くなることで、子どもや保護者の方にとって負担が大きくなる場合もありますが、適切な時期に歯列矯正を行うことで、将来的に健康な歯並びを保つ基盤が築かれます。
治療を円滑に進めるためには、定期的な通院と装置の管理が重要です。
小児矯正は治療中にむし歯になる場合がありますか?
小児矯正治療中にむし歯になるリスクは、治療方法や日々のオーラルケアの質に大きく左右されます。
歯列矯正装置を装着すると歯磨きが難しくなり、プラークが溜まりやすくなるため、むし歯のリスクが高まります。
なかでも、ワイヤーやブラケットを使用した治療では、装置周辺に食べ物やプラークが残りやすく、丁寧な歯磨きが必要です。不十分な歯磨きではむし歯が発生する恐れがあるため、保護者の方が子どものオーラルケアをサポートし、正しい歯磨き方法を習得させることが重要です。
適切なケアを行えば、歯列矯正治療中でもむし歯のリスクは減らせます。
小児矯正は子どものストレスになる場合がありますか?
小児矯正は子どもの歯並びや噛み合わせを改善するために重要ですが、治療中にストレスを感じることがあります。
なかでも、装置の違和感や歯列矯正力による痛みは子どもに負担となり、食事や日常生活に影響を与えることもあります。
保護者の方は、痛みがある場合にはやわらかい食べ物を選んだり、鎮痛剤を使用するなどの適切な対応が求められます。また、歯科医と定期的にコミュニケーションを取り、子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。
歯列矯正治療がストレスにならないよう、ご家族でしっかりと支えていくことが重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで小児矯正の必要性についてお伝えしてきました。
小児矯正の必要性の要点をまとめると以下のとおりです。

  • 歯列矯正の必要性がある子どもの歯並びは、噛み合わせや歯の位置が不正で、将来的に健康リスクがある場合
  • 小児矯正とは、成長期に行うことで、歯並びや顎の発達を効果的に改善できる治療
  • 小児矯正の注意点は、痛みや不快感が生じることがあり、保護者の方のサポートが重要である

小児矯正は子どもの歯並びや噛み合わせの問題を解決する重要な治療です。
治療にはⅠ期とⅡ期があり、顎の成長を促し、正しい噛み合わせの基盤を作るⅠ期治療が重要なため、親子で歯科医と密に連携し、効果的なケアを心がけることが必要です。

これらの情報が、小児矯正の必要性について知りたい方の少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
木下 裕貴医師(医療法人社団天祐会 副理事長)

木下 裕貴医師(医療法人社団天祐会 副理事長)

北海道大学歯学部卒業 / 医療法人社団天祐会 副理事長 / 専門はマウスピース矯正、小児矯正

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