歯並びはその方の見た目の印象を左右して食べ方にも影響します。
正しい歯並びと不正咬合の種類や治療方法を頭に入れておくことは、早期に対策を考えるためにも必要です。
この記事では不正咬合の種類とどのような影響をもたらすのか、治療法について詳しく紹介していきます。
正しい歯並びと不正咬合の種類
- 正しい歯並びの確認方法を教えてください。
- 正しい歯並びの確認方法は、大きく分けて7つあります。
- 上下の正中がそろっている
- 左右の歯の本数が同じ
- 上下前歯の噛み合わせ
- 奥歯の噛み合わせ
- 歯並びがU字型
- 歯と歯の間に隙間がない
- 歯が捻じれていない
前歯の中心にある線は正中線です。歯並びが悪いと、これがずれてしまい笑顔になったときの見た目が変わって見えてしまいます。前歯の噛み合わせは、2~3mm上の歯が下の歯にかぶさっている状態が正常です。覆いかぶさりすぎても、まったくかぶさってなくてもどちらも不正咬合になるので、少しかぶさるくらいが丁度よいでしょう。また、奥歯の噛み合わせは1本の歯に対して2本の歯が噛みあっている状態がよく、上の歯が下の歯よりも頬側にあります。
- 不正咬合の種類を教えてください。
- 不正咬合の種類は6つです。それぞれの種類と咬合の特徴を紹介します。
- 叢生
- 上顎前突
- 反対咬合
- 開咬
- 空隙歯列
- 交叉咬合
叢生は歯が歯列から飛び出している状態です。笑ったときに八重歯が見えます。上顎前突は出っ歯と呼ばれ、上顎が出ている状態です。反対咬合は、下顎前突や受け口ともいいます。下顎が前に出ている状態です。開咬は奥歯が嚙み合っていても、上下の前歯に空間がある状態です。前歯で噛み切れないため、奥歯で噛むことが多くなります。空隙歯列は、すきっ歯の状態です。前歯と前歯の間に隙間があることを、正中離開と呼びます。交叉咬合は、上の歯列の一部が下の歯列の一部に入り込んでいる状態です。
- 不正咬合の原因を教えてください。
- 不正咬合の原因はそれぞれの咬合で変わります。叢生は顎の発育が不十分な状態で生じ、永久歯が収まるスペースがなく、歯列から歯が飛び出してしまうことが原因です。上顎前突は下顎の未発達、上顎の過剰発達、指しゃぶりなどがあげられます。また鼻炎や蓄膿症で口呼吸をしているお子さんは、お口のなかで舌が低位置になるため、上顎前突になりやすいです。反対咬合の原因は遺伝的なものと後天的なものがあります。後天的な原因は舌を突き出す、上唇を噛むなどの癖で生じます。開咬も遺伝的なものと後天的なものがあり、指しゃぶりや舌のくせが原因です。空隙歯列は、顎と歯の大きさが合ってなかったり、必要な歯が生えてこなかったりなどが原因で生じます。交叉咬合は遺伝的な要因と、指しゃぶりや頬杖などの習慣が原因です。
- 不正咬合を放置するリスクを教えてください。
- 不正咬合を放置すると、見た目だけではなく食事などにも影響します。叢生は歯と歯が重なり合っていることから、歯磨きが困難になります。上顎前突や空隙歯列、下顎前突は見た目のコンプレックスになりやすいです。また空隙歯列や下顎前突、開咬は食べ物を噛めない、発音が不明瞭になるなどのリスクがあります。交叉咬合は顔の歪みにもつながるケースがあるので、早期に対応が必要です。
前歯が内側を向いている原因や影響
- 内側を向いている前歯も不正咬合の一種ですか?
- 前歯が内側を向いている状態は不正咬合の一種といえます。不正咬合とは、よくない歯並びのことをいうので、前歯が内側に向いている状態も同様です。前歯が内側を向くと反対咬合の状態に近くなります。
- 前歯が内側を向いている原因を教えてください。
- 前歯が内側を向いている原因は遺伝的要因と、後天的な要因があります。遺伝的要因は、歯の形状や噛み合わせに影響をもたらします。親からの遺伝子が骨格を変えて、前歯が内側に向くことがあるため注意が必要です。家族の歯並びにも影響することがあるので、確認しておくとよいでしょう。 また後天的な要因は、指やタオルなどの物を噛む癖や歯ぎしりなども影響します。爪を噛む癖も、歯を内側に向かせる原因の1つです。
- 前歯が内側を向いていると噛み合わせが悪くなりますか?
- 悪くなります。噛み合わせが悪いので、食事の食べ方や滑舌にも影響することがあります。食事は前歯でうまく噛めない分、ほかの歯に負担をかける可能性が高いです。
- 前歯が内側を向いていることでどのような影響がありますか?
- 食事が歯に挟まってしまったり、歯ブラシがうまくできなかったりするとむし歯や歯周病の原因になります。また、咬合面がずれることで滑舌にも影響し、見た目にも影響する可能性が高いです。顎関節にも負担を与えるので、痛みや顎関節症の原因にもなります。
前歯が内側を向いている場合の治療方法
- 不正咬合や内側を向いている前歯の治療方法を教えてください。
- 不正咬合や内側を向いている前歯の治療はそれぞれで違う方法です。まず叢生は歯だけが問題のお子さんだった場合は永久歯が揃うまで待ちます。しかし、上下の歯がうまく噛みあわないときは早期に治療します。内側を向いている前歯は、角度にもよりますが、部分矯正で治療が実施可能です。歯が動くスペースを確保するために抜歯したり、歯列矯正したりします。上顎前突は骨格が原因の場合、上顎の発育を抑えて下顎の発育を促します。奥歯が原因の場合は、歯列矯正装置で上下の奥歯を動かして正しい噛み合わせにします。歯が動く隙間を作ったり、顎の大きさに問題があったりする場合は手術も可能です。下顎前突は上下前歯を動かして適切な噛み合わせにします。必要に応じて上下の顎の成長を管理したり、骨の手術を行ったりします。開咬は舌やお口回りの筋肉を動かし、必要に応じて歯列矯正装置や骨の手術の併用が可能です。
- 歯列矯正の種類と特徴を教えてください。
- 歯列矯正の種類は大きく分けて4つです。それぞれの特徴について、詳しく紹介していきます。
- 表側矯正
- 裏側矯正(舌側矯正)
- マウスピース型矯正
- ハーフリンガル矯正
表側矯正は歯の表面にワイヤーを取り付けて、整える方法です。古くから使われているので、医師の知識や経験が豊富です。あらゆる歯並びに対応していますが、歯の表面にワイヤーを取り付けるので唇を怪我する可能性があります。裏側矯正(舌側矯正)は歯の裏側にワイヤー型の装置をつけて、動かしていく方法で、裏面に装着するので目立ちにくいという特徴があります。一方で舌を使う発音が不明瞭になりやすいです。マウスピース型矯正は透明なプラスチック製のマウスピースを使用する歯列矯正方法です。一定期間装着後、交換し歯を徐々に動かしていきます。抜歯が必要な例は対応できない場合はありますが、透明な装置なので目立ちにくいといった特徴があります。ハーフリンガル矯正は、上顎は歯の裏面で下顎は表面に装着する方法です。上顎が裏面装着なので、表側矯正に比べて目立ちにくい特徴があります。
- 歯列矯正の治療期間や費用はどのくらいですか?
- 歯列矯正の治療期間と費用は、手法それぞれで違います。表側矯正は全体矯正が1~3年、部分矯正が2ヶ月~1年半の治療期間です。費用は、全体矯正が600,000~1,300,000円、部分矯正は300,000~600,000円です。裏側矯正(舌側矯正)は1年半~3年の治療期間で、費用は1,000,000~1,700,000円程度かかります。ハーフリンガル矯正の治療期間は1年半~3年で、費用は800,000~1,500,000円です。マウスピース型矯正は全体で1~3年、部分で2ヶ月~1年半です。費用は600,000~1,000,000円で部分矯正は100,000~400,000円かかります。
編集部まとめ
不正咬合は日常のさまざまな場面に支障をきたします。発音や見た目だけではなくむし歯や歯周病のリスクも上がり、顎関節に負担を与えます。自身の歯並びに疑問や悩みがある方は早いうちに歯科に受診し、治療法を検討することがおすすめです。
治療は症状や予算などによって、さまざまな手段が選択できるので自分に合った治療法を検討し、早期改善を目指していきましょう。
参考文献