噛み合わせ

噛み合わせと肩こりの関係性とは?悪い噛み合わせによる肩こりの改善方法も併せて解説

噛み合わせと肩こりの関係性とは?悪い噛み合わせによる肩こりの改善方法も併せて解説

噛み合わせと肩こりの関係性をご存じでしょうか。実は、姿勢不良から噛み合わせの悪さが起こる可能性があり、さらに肩こりの原因にもなるといわれています。
そこで本記事では、姿勢不良から起こる噛み合わせと肩こりの関係性について以下の点を中心にご紹介します。

  • 噛み合わせと肩こりの関係性とは
  • 肩こりを放置するリスク
  • 噛み合わせが悪いことによる肩こりの改善方法

姿勢不良による噛み合わせと肩こりの関係性を理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

姿勢不良による噛み合わせと肩こりの関係性

姿勢不良による噛み合わせと肩こりの関係性

姿勢不良による噛み合わせと肩こりには、どのような関係がありますか?
噛み合わせと肩こりのみの正確な関連性は明らかにされていません。
しかし、姿勢不良により歯の接触面が増し、結果として噛み合わせの悪さや肩こりに繋がる可能性があるとされています。
姿勢が悪くなると、首や肩の筋肉に過度な負担がかかり、筋緊張が生じやすくなるとされています。
この緊張が長引くと、肩こりが慢性化しやすくなるとされています。 また、姿勢の崩れは顎の位置にも影響を与え、噛み合わせが不正になる可能性があるとされています。
噛み合わせが悪くなると、咀嚼時に顎周りの筋肉に負担がかかり、その影響が首や肩に伝わり、肩こりをさらに悪化させることがあります。
このように、姿勢、肩こり、噛み合わせは互いに影響し合い、悪循環を生む要因となる可能性があるとされています。
片方で噛む癖は肩こりにつながりますか?
片方で噛む癖は肩こりにつながる可能性があります。偏った噛み方が習慣化するとし、特定の歯や左右どちらか一方だけで噛む癖がつきます。この偏った噛み方により、顔や顎の筋肉に不均等な負担がかかり、筋肉が緊張します。筋肉の緊張が続くと、血行不良を引き起こし、顎から肩、首にかけての筋肉が硬くなります。筋肉の過緊張は、肩こりや首の痛みを誘発し、全身に影響を及ぼします。なかでも、前述したように筋肉の緊張によって緊張型頭痛が発生しやすくなります。
さらに、片側噛みによる筋肉の不均衡は顔の歪みを引き起こす可能性もあります。片方の筋肉が緊張し、反対側の筋肉が緩むことで、顔の左右のバランスが崩れ、目の高さや口の向き、ほうれい線の濃さなどにも影響が出る可能性があります。このように、片方で噛む癖は肩こりを含む全身の不調につながることがあるため、早めの対策が重要です。
姿勢不良はどのような方に起こりやすいですか?
姿勢不良の特徴には、以下のような点が挙げられます。
  • 頭部前突: 頭が肩のラインよりも前に出ている状態です。首や肩に過度な負担がかかり、肩こりや頭痛の原因になる可能性があります。
  • 背中の丸まり: 背骨が曲がり、背中が丸くなっている状態です。胸郭が圧迫されて呼吸が浅くなり、酸素供給が不足することで疲労感が増し、集中力が低下するとされています。
  • 肩の内巻き: 肩甲骨が背中から離れて肩が内側に巻き込まれている状態です。肩関節の可動域が狭くなり、腕の動きに制限がかかるとされています。
  • 骨盤の前傾: 骨盤が前に傾いてお尻が突き出た状態です。腰椎に過度な負担がかかり、腰痛の原因になるとされています。
  • 足首の内側傾き: 足首が内側に傾いていることで、足首やふくらはぎに負担がかかり、捻挫やこむら返りのリスクが高まるとされます。

これらの特徴は、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、不適切な生活習慣が原因で悪化することが多い傾向にあります。

姿勢不良が噛み合わせの悪さや肩こりに影響する原因

姿勢不良が噛み合わせの悪さや肩こりに影響する原因

姿勢不良が噛み合わせの悪さや肩こりに影響する原因を教えてください
姿勢不良が噛み合わせの悪さや肩こりを引き起こす原因は、まず姿勢が崩れることで頭部の位置が変わり、顎や首に不自然な負担がかかることにあります。
この負担が噛み合わせを乱し、顎関節や周囲の筋肉に過度な緊張を引き起こします。
さらに、こうした緊張が首や肩の筋肉に伝わり、筋肉の負担が増大して血行不良を招くことで、肩こりが発生します。
これらの要因が相互に作用し合い、姿勢不良が噛み合わせの悪さや肩こりを悪化させる主要な原因となります。
肩こりを放置するリスクを教えてください
肩こりを放置すると、痛みが首筋や肩甲骨に広がり、首を曲げることや寝返りを打つことが難しくなります。また、布団やベッドに横たわるだけで痛みが生じ、肩甲骨付近や首の動きが制限されます。
さらに、手足のしびれから字を書きにくくなり、料理や仕事が困難になるなど、生活全般に支障をきたすことがあります。進行すると、頭痛、吐き気やめまい、肩関節の可動域の低下、さらには五十肩(肩関節周囲炎)を引き起こすリスクが高まります。
これらの症状が現れた場合は、早めに適切な対策を取ることが重要です。

噛み合わせが悪いことによる肩こりの改善方法

噛み合わせが悪いことによる肩こりの改善方法

歯の食いしばり、歯ぎしりの癖はどうすれば改善できますか?
歯の食いしばりや歯ぎしりの癖を改善するためには、まず日中の無意識の食いしばりをチェックし、安静時には上下の歯の間に1〜3mmの隙間があるか確認しましょう。集中しているときに歯を噛みしめていることがあるため、食いしばりに気付いたら歯を離し、深呼吸やストレッチを行って筋肉の緊張を和らげるとよいでしょう。
さらに、就寝中の食いしばりや歯ぎしりを軽減するために、ナイトガード(夜間用マウスピース)の使用もおすすめです。 ナイトガードは歯や顎関節への負担を減らし、筋肉の緊張を防ぐためのものです。市販のものではなく、歯科医院などで個別に作製してもらうことで、適切なフィット感と効果が期待できます。
保険適用の場合もあるため、医師に相談するとよいでしょう。
うつ伏せで寝ると噛み合わせが悪くなりますか?
うつ伏せで寝ることは噛み合わせの悪化につながる可能性があります。
うつ伏せ寝は顔面や口に大きな力がかかる姿勢であり、なかでも前歯が押されて奥に傾く場合や移動しやすくなる場合があります。
また、うつ伏せ寝では鼻呼吸が難しくなり、口呼吸になりがちです。口呼吸は上顎前突(出っ歯)などを引き起こすリスクが高まります。
さらに、片側に顔を向けて寝ることで、顎の骨や歯列自体が変形する可能性があります。長時間この姿勢を続けることで、歯並びがガタガタになり、噛み合わせが悪くなる原因となる可能性があります。
理想的な寝姿勢は仰向けであり、頬杖や横向き寝の習慣を避け、姿勢を正しく保つことが大切です。
噛み合わせを悪化させないように気をつけるべき癖はありますか?
噛み合わせを悪化させないためには、片側だけで噛む癖を避け、左右均等に噛むことを心がけましょう。最初は意識して続けることで、徐々に左右対称に噛む習慣が身につきます。左右対称に噛む習慣が身につくことにより、顎への負担が減り、舌の筋肉の運動にもつながります。
姿勢不良による噛み合わせの悪さや肩こりの改善のために、病院へ行った方がいいですか?
姿勢不良が原因で噛み合わせの悪さや肩こりが生じた場合、早めに病院へ行くことが推奨されます。
なかでも症状が慢性化している場合や、自己改善が難しいと感じる場合には、専門的な診断と治療が必要です。
医師や歯科医師による診察を受けることで、姿勢矯正や噛み合わせの調整、リハビリテーションなど、その方に合った治療法を提案してもらえる可能性が高まります。
また、原因を特定し、適切な対策を講じることで、症状の悪化を防ぎ、健康的な生活を取り戻すための第一歩となることが期待できます。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで姿勢不良から起こる噛み合わせと肩こりの関係性をお伝えしてきました。噛み合わせと肩こりの関係性の要点をまとめると以下のとおりです。

  • 噛み合わせと肩こりのみの正確な関連性は明らかにされていないが、姿勢不良により歯の接触面が増し、結果として肩こりや噛み合わせの悪さにつながる可能性がある
  • 肩こりを放置すると、痛みが首筋や肩甲骨に広がり、首を曲げることや寝返りを打つことが難しくなったり、布団やベッドに横たわるだけで痛みが生じ、肩甲骨付近や首の動きが制限されたり、頭痛、吐き気やめまい、肩関節の可動域の低下、さらには五十肩(肩関節周囲炎)を引き起こすリスクが高まる
  • 悪い噛み合わせの原因であるうつ伏せ寝や頬杖などの癖を避けたり、片側だけで噛む癖を避けて左右均等に噛んだりすることが、肩こりの改善に重要

姿勢不良と噛み合わせ、そして肩こりの関係性を理解し、適切な対策を講じることで、肩こりの改善が期待できます。 肩こりにお悩みの方は、自身に合った対策を講じ、健康な生活を送りましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
木下 裕貴医師(医療法人社団天祐会 副理事長)

木下 裕貴医師(医療法人社団天祐会 副理事長)

北海道大学歯学部卒業 / 医療法人社団天祐会 副理事長 / 専門はマウスピース矯正、小児矯正

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