インビザライン

インビザラインでリテーナーは必要?治療法や保定期間のケア方法を解説

インビザラインでリテーナーは必要?治療法や保定期間のケア方法を解説

歯列矯正を検討している方であれば、マウスピース型歯列矯正のひとつとして広く知られているインビザラインを聞いたことがあると思います。
インビザラインは目立ちにくく、手軽にできる歯列矯正として利用されていますが、アライナーと呼ばれるマウスピースを使った治療を終えたのち、複数年の期間にわたってリテーナーと呼ばれる装置による保定が求められます。
この記事では、インビザラインのリテーナーが必要かどうかや、治療法、そして保定期間中のケア方法に関してわかりやすく解説します。

歯列矯正でのリテーナーの基礎知識

歯列矯正でのリテーナーの基礎知識

リテーナーとはどのような装置ですか?
リテーナーとは、歯列矯正によって整った歯並びを、固定させるための装置です。
インビザラインの治療では、マウスピース型のリテーナーが用いられます。マウスピース型矯正、ワイヤー矯正いずれにおいても、歯の保定期間が必要になるため、歯列矯正治療では欠かせないものといえます。リテーナーが必要な理由は、歯がもとに戻ってしまう現象である、後戻りを防ぐことにあります。
歯列矯正によって動いた歯は、治療直後はまだ不安定な状態であり、再びもとに戻ろうとする力が働くため、もとに戻らないように1年から3年の期間にわたって保定しなければなりません。つまり、インビザラインによる歯列矯正においては、マウスピースを使った歯列矯正にかかる期間のほか、リテーナーを用いた保定期間が加わるわけです。
リテーナーにはどのような種類がありますか?
リテーナーの種類は、マウスピース型、ワイヤー型、そしてプレート型の3つに分けられます。インビザラインでは、マウスピース型のリテーナーが用いられることが多く、歯列矯正期間中に使用するマウスピースと近い使用感で保定を行うことができます。
マウスピース型のリテーナーは、取り外しやすいことや、目立ちにくいことがメリットですが、つけ忘れてしまいやすいことはデメリットになるかもしれません。その他のワイヤー型またはプレート型のリテーナーは、主にワイヤー型歯列矯正の保定に用いられます。ワイヤー型のリテーナーは、接着剤を使って歯に固定するものであるのに対し、プレート型リテーナーは、プラスチック製のプレートにワイヤーが付いており、取り外し可能です。
インビザラインによる歯列矯正の場合、基本的にはマウスピース型リテーナーを使用すると考えてよいでしょう。
リテーナーはどのくらいの時間装着する必要がありますか?
リテーナーは1日あたり20時間以上の装着が求められます。また、個人差があるものの、1年から3年の期間にわたって継続的に使用しなければなりません。つまり、リテーナーは食事や歯磨き、メンテナンスのタイミングを除いては、絶えず使用し続ける必要があるわけです。
一方、歯が徐々に安定してきたと判断されると、装着時間を減らせるようになってきます。このような場合、睡眠中だけリテーナーを装着するようになったり、2日に1回のみ装着したりできるようになります。
リテーナーの装着時間は原則として1日中となりますが、歯科医師の判断によって徐々に緩和されてくると考えてください。
マウスピース型のリテーナーとアライナーにはどのような違いがありますか?
マウスピース型のリテーナーとアライナーの違いには、目的、対象者、期間、そして費用などが挙げられます。マウスピース型のリテーナーは、歯が後戻りすることを防ぐのを目的にしているのに対し、アライナーは歯並びを整えることを目的にしています。また、リテーナーは歯列矯正を終えた方を対象にしていますが、アライナーは歯列矯正する方を対象にしています。期間は、リテーナーは1年から3年が目安になるのに対して、アライナーは個人差があるものの6ヶ月から2年といわれています。リテーナーは数万円で作成が可能ですが、その一方でアライナーは数十万円から場合によっては100万円を超える費用がかかる可能性があります。このような違いがあるものの、リテーナーとアライナーはそもそもの目的が違うため、比較するものではないことを知っておくとよいかもしれません。

インビザラインでのリテーナーの必要性

インビザラインでのリテーナーの必要性

インビザラインの治療ではリテーナーが必要ですか?
インビザラインの治療では、ほとんどの場合においてリテーナーの使用が推奨されます。理由は、歯並びがもとに戻ってしまう後戻りを防ぐためです。せっかく費用と期間をかけて整えた歯並びが元通りになってしまうことを防ぐには、リテーナーを使うことが望ましいため、インビザラインであってもリテーナーは欠かせない工程と考えるとよいでしょう。
保定期間に注意するべきことを教えてください
歯列矯正の保定期間中に注意すべきことは、以下を参考にしてください。
  • リテーナーを適切に使用する
  • 飲食物による着色
  • むし歯や歯周病ケアを怠らない
  • 物理的な破損
  • 紛失

保定期間中に特に注意すべきことは、リテーナーを適切に使用することです。とりわけ、歯列矯正を終えた後の半年から1年は後戻りが起きやすいといわれているため、装着が推奨されている時間を守るように心がけましょう。また、コーヒーやワインなどの着色しやすい飲み物や、口腔内ケアにも注意する必要があります。

インビザラインのビベラリテーナーとは

インビザラインのビベラリテーナーとは

インビザラインのビベラリテーナーがどのような器具か教えてください
インビザラインによる歯列矯正を終えた後、インビザライン専用のリテーナーとしてビベラリテーナーを使用できます。
ビベラリテーナーは、マウスピース型のリテーナーで、快適性、耐久性、そして目立ちにくい審美性に長けていることが特徴の器具です。また、インビザラインを提供しているアライン・テクノロジー社が製造しているため、正規品のリテーナーといえるでしょう。ビベラリテーナーは、マウスピース型歯列矯正器具であるアライナー同様の感覚で使用できるほか、ワイヤー型矯正を受けた方が保定のために使用することも可能です。
インビザラインを受けたらビベラリテーナーは必須ですか?
インビザラインの後にビベラリテーナーを使用することは必ずしも必要というわけではありません。しかし、ほとんどの場合、後戻りの可能性が否定できないため、予防措置も含めてビベラリテーナーを使用することが推奨されています。
必要性の可否については、歯科医師による診断が不可欠になるため、担当の歯科医師としっかり相談するようにしましょう。
ビベラリテーナーはインビザライン以外の歯列矯正でも利用できますか?
ビベラリテーナーは、インビザライン以外の歯列矯正を受けた方でも利用できます。例えば、ワイヤー型歯列矯正を終えた方が、ワイヤー型のリテーナーを使いたくない場合に、ビベラリテーナーを検討することがあります。
ビベラリテーナーは、対象者を選ばないため、適用範囲が広いリテーナーとして検討対象になるでしょう。
ビベラリテーナーを使用しながらホワイトニングはできますか?
ビベラリテーナーを使用している保定期間中であっても、ホワイトニングを受けることは可能です。ビベラリテーナーは、自身で取り外し可能なマウスピース型のリテーナーのため、ホワイトニング治療の際に取り外し、ホワイトニング後に再び装着すれば問題ありません。ビベラリテーナーは、オフィスホワイトニングおよびホームホワイトニングいずれにおいても問題なく使用可能です。

編集部まとめ

編集部まとめ

インビザラインによる歯列矯正後には、整った歯並びの後戻りを防ぐためにリテーナーを使用することが推奨されています。
インビザラインの歯列矯正を検討している方は、歯列矯正後の保定期間に使用するリテーナーの特徴に関してもしっかり理解しておくことをおすすめします。

参考文献

この記事の監修歯科医師
小田 義仁歯科医師(小田歯科・矯正歯科 院長)

小田 義仁歯科医師(小田歯科・矯正歯科 院長)

岡山大学歯学部 卒業 / 広島大学歯学部歯科矯正学教室 / 歯科医院勤務をへて平成10年3月小田歯科・矯正歯科を開院 / 所属協会・資格:日本矯正歯科学会 認定医 / 日本顎関節学会 / 日本口蓋裂学会 / 安佐歯科医師会 学校保健部所属 / 広島大学歯学部歯科矯正学教室同門会 会員 / 岡山大学歯学部同窓会広島支部 副支部長 / 岡山大学全学同窓会(Alumni)広島支部幹事 / アカシア歯科医会学術理事

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