マウスピース型矯正を検討している方が気になるであろうことのひとつが治療期間だと思います。
なるべく短期間で治療を済ませたいと考えている方や、少しでも短期間で終わらせるために何をすればいいのかが気になっている方もいることでしょう。
この記事では、マウスピース型矯正は短期間で治療できるのかや、早く治療を終えるためのポイントについて、初心者にもわかりやすく解説します。
マウスピース型矯正の治療期間
- マウスピース型矯正の治療期間はどのくらいですか?
- マウスピース型矯正の治療期間は、ひとつの目安として部分矯正が2ヶ月~1年、全体矯正の場合だと1年~3年といわれています。
部分矯正とは、主に上下の前歯6本を対象とした歯列矯正のことを指しているのに対し、全体矯正は上下の奥歯を含んだ歯列全体の矯正のことです。
部分矯正であれば短期間で完了する可能性がありますが、全体矯正だとワイヤー矯正と同じ程度の期間がかかると考えてよいでしょう。
なお、マウスピース型矯正に限らず、歯列矯正の治療期間は、個人差があることも忘れないでください。歯並び、歯の状態、さらには歯の動きやすさなどの要因が影響し、目安の治療期間よりも期間が変動する可能性があります。
- マウスピース型矯正の治療期間は自分で決められますか?
- マウスピース型矯正の治療期間を自分で決めることは難しいと考えてください。理由は、歯が動くスピードや範囲が限定されるほか、必ずしも日常生活においてマウスピースを装着できるとは限らないことが多いためです。
多くの場合、1日あたり20時間を目安にしてマウスピースを装着することが求められますが、仕事や学校などの事情で装着が困難なこともあるかもしれません。
一方、指定された時間を守ってマウスピースを装着するように心がけることで、スケジュール通りに治療が進行しやすくなるため、一定の範囲内ながら自分で治療期間を調整することは可能です。したがって、治療期間は自己管理と密接な関係があることを覚えておきましょう。
- マウスピース型矯正装置はどれでも治療期間は一緒ですか?
- マウスピース型矯正は、メーカーにより治療期間が変化する可能性があります。しかし、歯列矯正を早く終わらせたいからといって、ある特定のマウスピース型矯正を選択することはあまり現実的ではありません。
マウスピース型矯正は、部分矯正で2ヶ月~1年、全体矯正の場合だと1年~3年の治療期間が必要になるため、使用するマウスピースの種類で治療期間を短縮できることはないと考えた方がよいでしょう。
- マウスピース型矯正による治療を勝手に中断してはダメですか?
- マウスピース型矯正による治療を自己判断で中断することは控えてください。理由は、歯並びの後戻りが起こりやすくなるほか、嚙み合わせが悪い状態で中断する可能性がある、そして頭痛や肩こりなどの諸症状が発生することにつながりやすいためです。
また、治療期間が長引いてしまうことや、再治療による経済的な負担が増えることも忘れてはいけません。妊娠や出産、転居、病気、さらには歯並び改善効果を実感できないなどの理由で、勝手に中断することは控えましょう。
やむを得ず中断する場合は、必ず医師の診断を受けてからにしてください。
マウスピース型矯正を短期間で終わらせるには?
- マウスピース型矯正の期間を短縮する方法はありますか?
- マウスピース型矯正の期間を短縮する方法は、オルソパルスと呼ばれる光加速矯正装置や、インプラント矯正、さらにはコルチコトミー矯正などが選択肢になります。
これらは、追加料金が必要なオプションであることや、治療に対応している専門医院で受ける必要があるため、すべての方が利用できるほど現実的ではないかもしれません。したがって、治療期間を短縮することよりも、治療期間が長引かないようにする取り組みが大切といえます。
具体的には、推奨されている時間だけマウスピースを装着すること、むし歯や歯周病予防に努めること、そして計画通りに通院することなどが重要です。
- 短期間でできるマウスピース型矯正はありますか?
- 短期間でできるマウスピース型矯正はないと考えた方がよいでしょう。
一方、部分矯正や軽微な歯並び修正、さらにはほかの歯列矯正と組み合わせる場合は、短期間で済む可能性はあります。ご自身の歯並び、歯の動きやすさ、年齢や性別によっても変動するため、治療期間は個々の状態も影響します。マウスピース型矯正は、いかなる種類のマウスピースを使ったとしても、部分矯正で2ヶ月~1年、全体矯正で1年~3年の期間がかかると考えるとよいでしょう。
- マウスピース型矯正の治療期間が短くなるのはどのような場合ですか?
- マウスピース型矯正の治療期間が短くなるケースは以下のとおりです。
- マウスピースの装着時間を守る
- 計画通りに通院する
- 口腔ケアを怠らない
- ほかの歯列矯正と組み合わせる
- 光加速矯正装置を利用する
- 非抜歯による治療
上記の条件は必ずしも治療期間が短くなるとはいえないものの、治療期間の短縮に有用といえるでしょう。
特に、マウスピースの装着時間を守ることや、計画通りに通院すること、そして口腔ケアを怠らないことは、基本的な取り組みながら、治療期間を長引かせないことにつながります。
マウスピース型矯正を短期間で終わらせるメリット・デメリット
- マウスピース型矯正を短期間で行うことのメリットはなんですか?
- マウスピース型矯正を短期間で行なうことのメリットには、以下のようなことが挙げられます。
- コストを抑えやすい
- 精神的な負担が軽く済む
- 身体的な負担が少ない
- 通院にかかる時間や労力が抑えやすい
マウスピース型矯正を短期間で行うことのメリットは、経済的なことだけでなく、心身の負担を抑えられることも挙げられます。
特に、通院になかなか時間を割けない多忙な方や、歯型取りや調整を苦痛に感じる方にとっては、心身の負担が少なく済むことは大きなメリットになるでしょう。
- マウスピース型矯正を短期間終わらせるとどのようなデメリットがありますか
- マウスピース型矯正を短期間で終わらせると、保定期間が不十分となって後戻りしやすくなるほか、急ぐあまり歯に過度な力が加わって、歯根が破壊吸収されて歯が短くなるリスクも否定できません。
マウスピース型矯正に限らず、歯列矯正の治療期間を短くしようとして無理な計画を実施すると、歯や顎の骨に負担がかかることを忘れないようにしましょう。
- マウスピース型矯正が短期間で終わった場合、後戻りも早いですか?
- マウスピース型矯正の治療期間が短いからと言って、後戻りしやすいとは言えません。
マウスピース型矯正後の後戻りを回避するには、矯正治療期間に加えて、保定期間もしっかり時間をかけて取り組むことが重要になります。
編集部まとめ
マウスピース型矯正を短期間で済ませるには、部分矯正や歯を大きく動かす必要がないなどの条件を満たしていることが前提です。
マウスピース型矯正では、部分矯正が2ヶ月~1年、全体矯正だと1年~3年が目安とされているため、短期間で終わらせようとするよりも、想定期間よりも長引かないように取り組むことが大切になります。
参考文献