これからマウスピース型矯正を始めようとしている方のなかには、マウスピースのストレスが心配な方もいると思います。一般的なマウスピース型矯正では、1日あたり約20時間を目安にしてマウスピースを装着する必要があるため、人によっては装着がストレスに思えるかもしれません。この記事では、マウスピース型矯正におけるストレスの原因や、対策、さらには注意点などのストレスに関することをわかりやすく解説します。
マウスピース型矯正におけるストレス
- マウスピース型矯正はストレスを感じやすい治療法ですか？
- マウスピース型矯正はストレスを感じやすい治療法といえるでしょう。なぜなら、マウスピースを装着している間の痛みや違和感、さらには滑舌が悪くなることを実感しやすいためです。また、治療期間中のほとんどの時間において、マウスピースを装着しなければならないという精神的な気負いのようなものも起こります。ほかにも、マウスピース着脱の手間や、衛生面の管理、さらには装着し忘れたことに対するストレスも想定されるでしょう。マウスピース型矯正に慣れてくればストレスの度合いも減るといえますが、特に慣れていないうちは、なにかとストレスに思える治療法です。
- マウスピース型矯正でストレスを感じやすいのはどのようなときですか？
- マウスピース型矯正でストレスを感じやすいのは、マウスピースを新調したときや、交換した後、着脱するとき、そして食事や間食時などが代表的です。お仕事や学校、育児などの際に、付けたり外したりを繰り返さなければならない状況も想定されます。慣れてくるまでは、脱着のたびに、手間がかかるストレスを感じるかもしれません。また、マウスピースを交換した直後は特に、締め付けや違和感、そして痛みのストレスを感じる可能性があります。もし、口内炎ができたら、口内炎が治るまでは痛みが続くかもしれません。
- マウスピース型矯正でストレスを感じやすい人について教えてください
- マウスピース型矯正でストレスを感じやすい方は、さまざまな理由で脱着回数が多くなりがちな方、マウスピースに舌があたって発音しにくくなる方、そしてお口のなかに異物があることに強い不快感を持つ方などが代表的です。また、マウスピースを装着していることが周囲にバレないかが不安に感じる方や、就寝中の歯ぎしりや食いしばりなどの癖がある方もストレスを感じやすいでしょう。
- ほかの歯列矯正と比べてどちらの方がストレスが少ないですか？
- マウスピース型矯正は、ワイヤー矯正と比較してストレスが少ないといえるでしょう。なぜなら、マウスピース型矯正の場合、ストレスを感じたときはマウスピースを外せば対処できるためです。一方、ワイヤー矯正は常にブラケットとワイヤーが付いているため、ストレスを感じてもマウスピースのように外すわけにはいきません。マウスピース型矯正はストレス管理しやすいことから、ワイヤー矯正よりもストレスが少ないと考えることが可能です。ただし、いずれの歯列矯正も口腔内の違和感や痛み、さらには手間などのストレスは起こります。このような事情から、どちらがストレスが少ないかを断定することは難しいでしょう。
マウスピース型矯正でのストレス対策
- マウスピース型矯正でストレスをためないためのポイントを教えてください
- マウスピース型矯正による治療でストレスをためないポイントは、以下を参考にしてください。
- 少しの時間だけマウスピースを外す
- ワックスやプレイスガードを活用する
- 痛み止め薬を服用する
- 保冷剤などで冷やす
- なるべく硬いものは控える
- 咬筋や顎周辺、歯茎をマッサージ
- 相談しやすい歯科医院を選ぶ
このように、マウスピース型矯正では、痛みや違和感に関するストレス対策が重要です。特に、痛みを感じるときは一時的にマウスピースを外し、マッサージしたり、冷やしたりするとよいでしょう。マウスピース型矯正は、マウスピースに慣れてくるまでが特にストレスを感じやすいため、慣れてくるまでの対策をしておくことがポイントです。また、痛みや違和感が生じた際に、迅速に対応してくれる歯科医院のサポート体制も確認するとよいでしょう。
- ストレスの少ないマウスピース型矯正治療はありますか？
- ストレスが少ない特定のマウスピース型矯正治療はないと考えた方がよいでしょう。理由は、どのメーカーのマウスピース型矯正も原理や構造に大差ないためです。マウスピース型矯正は、メーカーやブランドで選ぶことよりも、ストレスを感じたときに対処してもらいやすいサポート体制が充実していることが大切です。また、通いやすい歯科医院であることや、相談しやすさ、治療目的に適したマウスピース型矯正に対応しているかなどを前もってよく調べておくことでストレス軽減につながります。
- マウスピース型矯正を早く終わらせる方法はありますか？
- マウスピース型矯正を早く終わらせるには、オルソパルスと呼ばれる光加速矯正装置や、インプラント矯正、さらにはコルチコトミー矯正などを併用する方法があります。一方、これらの方法はマウスピース型矯正とは別に費用がかかるほか、すべての歯科医院が対応しているとは限りません。なるべく早く終わらせたい場合は、推奨されている着用時間を守ること、むし歯や歯周病にならないようにすること、そして治療計画をしっかり守って通院することが大切です。
ストレスを感じる際のマウスピース型矯正の注意点
- ストレスを感じたらマウスピースを外してもよいですか？
- ストレスを感じたら一時的にマウスピースを外しても問題ありません。ただし、マウスピースを外している時間が長くなるほど、治療期間は延びてしまうこと、そしていつまでも痛みや違和感に順応していかないことを忘れないでください。マウスピース型矯正は、1日あたり20時間の装着が必要とされているため、ストレスを感じたとしても可能な限り装着し続けることが望ましいでしょう。耐えられないようなストレスを感じる場合は医師に相談するようにしてください。
- ストレスが強い場合は治療を中止しても大丈夫ですか？
- マウスピース型矯正でストレスが強い場合、自己判断で中止することは控えましょう。痛みや違和感などのストレスがある際に一時的にマウスピースを外す分には問題ありませんが、治療そのものを中止するには医師の指示を受ける必要があります。さまざまな事情で中止を検討することは想定されますが、自己判断で止めてしまうと、歯並びや噛み合わせが悪化してしまう可能性があります。また、治療費が無駄になるだけでなく、再治療が受けられないかもしれません。中止したいときは、必ず医師に相談しましょう。
- 痛みがある場合はどうしたらよいでしょうか？
- マウスピース型矯正で痛みがある場合は、マウスピースを一時的に外すとよいでしょう。マウスピースを外したくない場合は、痛み止め薬を服用したり、マッサージをしたりすると痛みが緩和するかもしれません。一方、口腔内に炎症がある場合や、マウスピースが合っていない場合などは、マウスピースの利用を控えて医師に相談しましょう。
- ストレスが強い場合も治療は継続するべきですか？
- ストレスが強い場合は、無理に継続せず、医師に相談してください。痛みや違和感が強い場合であっても、原因は歯が動いているときに生じる自然なものかもしれません。対照的に、マウスピースが合っていないために痛みが生じている可能性もあります。強い痛みや違和感の原因は自己判断せずに、医師に説明したうえで原因を特定してもらいましょう。
編集部まとめ
マウスピース型矯正でストレスを感じる原因は、歯が動くときに生じる痛みや違和感のほか、マウスピースに慣れていない、さらにはマウスピースの脱着や保管、そして維持などが挙げられます。 慣れてくればストレスは軽減されていきますが、いつでも医師に相談できる準備しておくことも大切です。マウスピース型矯正を始める際は、ストレス対策として歯科医院のサポート体制もよく確認しましょう。
参考文献
電話コンシェルジュで地域の名医を紹介します。