ワイヤー矯正

小児矯正にデメリットはある?小児矯正を行うタイミングや注意点を解説!

小児矯正にデメリットはある?小児矯正を行うタイミングや注意点を解説!

小児矯正は、子どもの歯並びや噛み合わせを改善するための重要な治療法です。しかし、親としては「本当に必要なのか?」「デメリットはないのか?」といった疑問や不安を抱くこともあるでしょう。
本記事では小児歯科のデメリットについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 小児矯正のデメリット・メリットとは
  • 小児矯正の基礎知識
  • 小児矯正の注意点について

小児歯科について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

小児矯正のデメリットとメリット

小児矯正のデメリットとメリット

小児矯正のデメリットを教えてください
小児矯正にはさまざまなメリットがありますが、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。まず、治療期間が長期にわたるため、子どもが装置に慣れるまでストレスを感じることがあります。また、装置の装着による口内の違和感や痛みが発生し、食事や日常生活に支障をきたすことも少なくありません。さらに、治療中にむし歯や歯肉炎のリスクが高まるため、日々の口腔ケアがより重要になります。
費用面でも、小児矯正は高額であり、長期間にわたる治療のため追加費用が発生する場合があります。親は、これらのデメリットを理解し、子どもの負担を軽減するために適切なサポートが求められます。歯列矯正治療を始める前には、事前に情報収集を行ったり、担当の歯科医師としっかり相談をしたりすることが重要です。
矯正方法によってデメリットは変わりますか?
小児矯正は、選択する治療方法によってデメリットは異なります。例えば、固定式のワイヤー矯正では、口内の違和感や痛み、装置による口内炎、食事の制約が発生する可能性があることなどがデメリットとなります。さらに、ブラケットが目立つため、見た目が気になる子どもにとって心理的な負担になることもあります。
一方、取り外し可能なマウスピース型矯正では、装置を自己管理しなければならないため、装着時間が不足すると効果が十分に得られないリスクがあります。また、取り外しができることで紛失や破損のリスクも伴います。
小児矯正全般に共通するデメリットには、治療期間が長くなることや、定期的な通院が必要である点が挙げられます。それぞれの歯列矯正方法に特有のデメリットを理解したうえで、子どもの個性や生活スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。
小児矯正のメリットを教えてください
小児矯正にはさまざまなメリットがあり、なかでも早期に治療を始めることで効果が期待できます。まず、成長期にある子どもは顎の骨がやわらかく、歯の移動がスムーズに行えるため、治療が進みやすいという利点があります。その結果、大人になってからの大がかりな歯列矯正治療や抜歯の必要性が減少します。
また、正しい噛み合わせを早期に確立すれば、将来的な歯や顎のトラブルを予防し、健康な口腔環境の維持ができます。さらに、歯並びが整うことで、発音が改善される場合もあり、子どもの自己肯定感や社会性の向上にも寄与します。
小児矯正は、子どもの成長に合わせた適切なタイミングで行うことで、見た目だけでなく、全身の健康や心理面にもよい影響を与える治療です。

小児矯正について

小児矯正について

小児矯正について詳しく教えてください
小児矯正とは、子どもの成長発育に合わせて、歯並びや噛み合わせを整える治療です。子どもの顎は成長途中にあるため、歯や顎の位置を自然に修正しやすい時期に治療を始めることが重要です。
小児矯正は、永久歯が生え揃う前に行われることが多く、顎の成長を正しい方向に導くことで、歯が正しい位置に並ぶようにします。
使用される装置にはさまざまな種類があり、取り外し可能な可撤式装置(床矯正や機能的矯正装置など)や取り外しできない固定式装置(マルチブラケット装置や急速拡大装置など)が選択されます。

複数の矯正装置から個々の状態に応じた装置を使い、適切な歯列矯正力を加えていきます。小児矯正は、子どもの健康な口腔環境を守り、将来の歯のトラブルを防ぐために、早期の治療が推奨されます。

小児矯正を行うタイミングはいつがおすすめですか?
小児矯正を行うタイミングは、個々の子どもの成長や歯の状態によって異なりますが、6歳から12歳頃が推奨されています。この時期は、乳歯から永久歯へと生え変わる時期であり、歯並びや噛み合わせの問題を早期に発見し、歯列矯正治療を開始するのにおすすめです。早期に治療を始めると、顎の成長を調整して将来的な歯列不正を予防できます。永久歯が生え揃う前に歯列矯正を行うと、抜歯をせずに歯並びを改善できるケースも多くあります。
また、成長期を活かすことで、歯列矯正の効果が高まります。適切なタイミングで小児矯正を始めると、子どもの歯の健康と美しい笑顔を守れるため、歯科医師と相談しながらの判断が重要です。
小児矯正と成人矯正の違いはなんでしょうか?
小児矯正と成人矯正の主な違いは、治療の目的やタイミングにあります。小児矯正は、成長期にある子どもの骨や歯の発育を利用し、将来的な歯並びや噛み合わせを整えることを目的としています。この段階では、歯列や顎の骨を効果的に誘導できるため、短期間で治療が進むことが多いようです。
一方、成人矯正は、すでに成長が完了した後の歯並びや噛み合わせの改善が主な目的です。成人では骨の成長が止まっているため、治療に時間がかかり、場合によっては外科手術が必要になることもあります。さらに、成人矯正は美観や機能の回復が主な目的とされ、審美性や生活の質を向上させることが重視されます。このように、小児矯正と成人矯正は、治療目的や方法に違いがあります。

小児矯正の注意点

小児矯正の注意点

小児矯正で治療できる歯並びにはどのようなものがありますか?
小児矯正では、さまざまな歯並びや噛み合わせの問題を治療できます。例えば、上顎が前に出ている出っ歯(上顎前突)や、下顎が前に出ている受け口(反対咬合)は、早期の歯列矯正治療が有効です。また、歯が重なり合っている乱ぐい歯(叢生)や、前歯の間に隙間があるすきっ歯(空隙歯列)も、小児矯正で改善できます。その他、上下の前歯が噛み合わない開咬や、奥歯がずれている交叉咬合も治療の対象となります。
これらの歯並びの問題は、放置すると成長に伴って悪化する可能性があるため、早期の治療開始が重要です。小児矯正は、成長期に行うことで骨格や歯の位置を理想的に導き、将来の健康的な歯並びをサポートします。
小児矯正で注意すべきポイントはありますか?
小児矯正では、いくつかの注意すべきポイントがあります。まず、子どもが歯列矯正治療に対してストレスを感じないよう、装置の装着による違和感や痛みに対するケアが重要です。装置を調整した直後に痛みが生じることがあり、この際にはやわらかい食べ物を用意するなど、食事面での工夫が求められます。
また、定期的に通院し、歯科医との良好なコミュニケーションを保つことも重要です。歯並びが徐々に改善される過程を子ども自身が理解すれば、不安が和らぎます。
さらに、日常生活での口腔ケアを徹底し、装置の清潔さを保つことが重要です。清潔さを保つことで、むし歯や歯周病のリスクを軽減し、歯列矯正の効果を引き出せます。小児矯正は、親子で協力しながら進めることが成功の鍵となります。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで小児歯科についてお伝えしてきました。小児歯科の要点をまとめると以下のとおりです。

  • 小児矯正のデメリットは、痛みや費用の負担がある一方で、早期治療により将来の歯並びを改善しやすいメリットがある
  • 小児矯正は、成長期の子どもの歯や顎の発達を利用して、歯並びや噛み合わせを整える治療である
  • 小児矯正の注意点は、治療中のストレスや痛みを軽減するため、適切なケアと歯科医との良好なコミュニケーションが重要である

小児矯正は、メリットだけでなくデメリットも存在します。治療を開始するタイミングや大人の歯列矯正との違い、注意点について理解し、納得したうえで治療を開始することが大切です。
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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