ワイヤー矯正

大人の歯科矯正の期間はどれくらい?なるべく早く終わるならやってみたいと検討している方へ

大人の歯科矯正の期間はどれくらい?

大人の歯科矯正の期間はどれくらいかご存じですか? 本記事では、大人の歯科矯正の期間について以下の点を中心にご紹介します!

  • 歯科矯正に長い時間がかかる理由
  • 歯科矯正の治療期間と通院頻度
  • 矯正期間を短くするために気を付けること

大人の歯科矯正の期間について理解するためにもご参考いただけると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

なぜ歯科矯正は長い時間かかるのか?

なぜ歯科矯正は長い時間かかるのか?

歯科矯正治療が長い期間を要する理由について説明します。

歯や周囲組織にダメージを与えないため

歯科矯正は、歯や骨を移動させて歯列を整える治療です。しかし、歯や周囲組織に急激な力をかけると、根や骨にダメージを与えてしまうことがあります。そのため、矯正治療では、適度な力をかけてゆっくりと歯や骨を移動させることが重要です。また、歯の根の成長に合わせて治療を進める必要があります。このように、歯や周囲組織に負担をかけずに治療を進めるためには、時間をかける必要があります。

保定期間が必要なため

歯科矯正治療が終了した後には、歯列が元の状態に戻るのを防ぐために、保定期間が必要です。保定期間中は、歯を移動させた場所に保定装置をつけて、歯列の安定を保ちます。保定期間中には、歯列が安定するまでの期間が必要です。可撤式リテーナーを終日使用する期間が1年程度で、それ以降もリテーナーを夜間使用したり、少なくとも1週間に1回就寝時使用したり、後戻りを起こさないためには後戻りを起こさない程度の使用時間で一生使用する必要があります。後戻りの起こりやすさは初診時の不正咬合、悪習癖、舌の大きさ、歯周病の進行による歯槽骨の骨吸収、ブラキシズムなど様々な要因が関係しますので、患者さんごとに異なります。

歯科矯正方法別の平均治療期間

"歯科矯正方法別の平均治療期間

歯科矯正治療の期間は、治療する歯や矯正方法、個人差などによって異なります。一般的な矯正方法別の平均治療期間について説明します。

唇側からの歯科矯正(ブラケット矯正)

唇側からの歯科矯正は、ブラケットと呼ばれる装置を歯に取り付け、ワイヤーでつないで歯を移動させる方法です。平均的な治療期間は、18ヶ月から24ヶ月程度とされています。

歯の裏側からの歯科矯正(裏側・舌側矯正)

歯の裏側からの矯正は、ブラケットを歯の裏側に取り付ける方法で、見た目が目立たないことが特徴です。治療期間は、一般的にはブラケット矯正と同じくらいで、18ヶ月から24ヶ月程度とされています。

マウスピース型装置での歯科矯正

マウスピース型装置は、透明のプラスチック製の装置を歯に装着して歯列を整える方法で、矯正途中で透明な装置を交換することで歯を移動させます。治療期間はブラケット矯正同様にどのぐらい歯を動かす必要があるのかによって異なりますので、治療期間が短いわけではありません。

ただし、上記の期間はあくまでも平均値であり、個人差があります。歯列の状態や治療目的によって、期間が短くなったり長くなったりすることがあります。矯正治療については、担当医師に相談することが大切です。

歯科矯正中の通院頻度

歯科矯正中の通院頻度

歯科矯正中の通院頻度は、治療内容や矯正方法、治療進捗状況などによって異なります。一般的な矯正方法別の通院頻度について説明します。

唇側からの歯科矯正(ブラケット矯正)

ブラケット矯正では、治療初期は1か月に1回の通院が一般的です。その後も、原則保定に移行するまでは1か月に1回の通院が一般的です。

歯の裏側からの歯科矯正(裏側・舌側矯正)

裏側・舌側矯正では、治療初期は1か月に1回の通院が一般的です。その後も、上記と同じように原則保定に移行するまでは、1か月に1回の通院が一般的です。

マウスピース型装置での歯科矯正

マウスピース型装置では、装置交換のタイミングによって通院頻度が異なります。治療初期は1か月に1回の通院が一般的ですが、インビザライン治療においては、2~3か月に1回の通院頻度が一般的です。しかし、急なトラブルや装置交換の必要性によって通院頻度が変更になる場合もあります。矯正治療については、担当医師と相談して、適切な通院頻度を決めることが大切です。

大人の歯列矯正の方法

大人の歯列矯正の方法

大人の歯列矯正には、いくつかの方法があります。以下は、一般的な大人の歯列矯正の方法についての説明です。

ブラケット矯正

矯正装置を歯に取り付け、ワイヤーなどで歯を動かす方法です。一般的にブラケット矯正は1〜2年かかるとされています。

舌側矯正

ブラケットを歯の裏側に取り付ける方法です。一般的に舌側矯正は、1~3年かかるとされています。

マウスピース型矯正

透明なプラスチック製のマウスピースを装着し、歯を動かす方法です。一般的に、マウスピース矯正は6ヶ月〜2年程度の期間がかかるとされています。 症状や治療目的によっては、もっと長い期間が必要な場合があります。

保定期間

歯列矯正を終了した後、歯並びが元の状態に戻らないようにするためには、保定期間が必要です。保定期間中は、矯正装置を外した後に、歯を元の位置に戻さないように、歯の保定装置を装着します。保定装置は、マウスピース型のものや、歯に装着する金属製のものなどがあります。前述した通り、リテーナーを終日使用するのは1年程度ですが、一生後戻りが起こらない程度に一生リテーナーを装着する必要があります。

以上が、大人の歯列矯正についての一般的な説明です。

治療期間を短くするために気をつけること

治療期間を短くするために気をつけること

歯列矯正の治療期間は、個人の歯並びの状態や治療方法によって異なりますが、一般的に1年半から2年半程度かかることが多いとされています。しかし、以下のようなことに気をつけることで、治療期間が短くなる可能性があります。

計画通り通院すること

歯列矯正の治療は、定期的に通院して担当医師から指示を受けることが大切です。通院回数や治療内容を守り、スケジュール通りに通院することで、治療の成果を最大限に引き出せます。

規定どおり装置を使用すること

歯列矯正の装置を規定どおりに使用することは、治療期間を短くするために欠かせません。例えば、ブラケット矯正では、ワイヤーを定期的に調整することで歯を動かします。マウスピース矯正、マルチブラケット矯正ともに顎間ゴムの使用指示があった場合に20時間使用することが治療期間を短縮する、予定通り進めるために重要です。

歯磨きをしっかりすること

歯列矯正中は、装置の隙間や歯ブラシで届きにくい部分ができるため、歯磨きには十分に注意が必要です。矯正治療期間中は、毎日丁寧に歯磨きをすることで、虫歯や歯周病などの口腔トラブルを防ぎ、治療期間の短縮ができます。 ・喫煙を控えること 歯列矯正中は喫煙していると、歯周組織の血流が減少することで骨代謝が遅くなり、歯の移動が遅くなります。

喫煙を控えること

歯列矯正中は喫煙していると、歯周組織の血流が減少することで骨代謝が遅くなり、歯の移動が遅くなります。

大人の歯科矯正の期間まとめ

まとめの見出し

ここまで大人の歯科矯正の期間についてお伝えしてきました。 要点をまとめると以下の通りです。

  • 歯科矯正は、歯や周囲組織にダメージを与えないためにゆっくりと歯や骨を移動させるため、また保定期間によって治療に長い時間がかかる
  • 歯科矯正は一般的に1年半~2年程度かかるものが多く、マウスピース矯正だから治療期間が短いとは言えず、症例の難易度、歯を動かす移動量による
  • 治療期間を短くするためには、計画通りの通院、規定通りの装置の使用、歯磨きの徹底、禁煙することが重要

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
柴原 孝彦医師(東京歯科大学口腔顎顔面外科学講座)

柴原 孝彦医師(東京歯科大学口腔顎顔面外科学講座)

1979年東京歯科大学卒業 2004年東京歯科大学主任教授 2012年東京歯科大学市川総合病院口腔がんセンター長 2020年東京歯科大学名誉教授

記事をもっと見る

RELATED

PAGE TOP

電話コンシェルジュ専用番号

電話コンシェルジュで地域の名医を紹介します。

受付時間 平日:9時~18時
お電話でご案内できます!
0120-022-340