ワイヤー矯正

歯並びを一本だけ治したい!矯正治療の流れや費用について解説

歯並びを一本だけ治したい!矯正治療の流れや費用について解説

歯や口元は、相手と話す時に目に入りやすい部分です。相手の視線が気になり、手で口元を覆い思い切り笑えないという方もいらっしゃるのではないでしょうか? 前歯にすきま(いわゆるすきっ歯)があったり、ケガや事故で歯が欠けたり、変な向きに歯が生えている、と気になる原因も様々だと思います。 歯並びを一本だけ治したい、部分的になんとかしたいという方へ、矯正治療の流れや費用について、Q&A方式で解説します。

歯並びを一本だけ治したいときの治療の種類

歯並びを一本だけ治したいときの治療にはどんな種類がありますか?
・部分矯正
部分矯正は、その名の通り気になる部分のみ矯正を行う方法です。 前歯の矯正をすると印象が大きく変わります。前歯が主になりますが、場所によって部分矯正が可能かどうか、歯科医院にて相談してみましょう。

・ワイヤー・ブラケット矯正
ワイヤー・ブラケット矯正は、ブラケットという装置に細いワイヤ―を通して歯に取りつける方法です。ワイヤーの力でゆっくり歯を動かし並びを矯正していきます。 笑った時に見える歯の表側にワイヤーをつける方法と、見えないように歯の裏側につける方法があります。

・セラミック矯正
セラミック矯正は、歯を削りセラミックの被せ物をする方法です。 ちなみに、「矯正」という言い方をしますが、厳密に言うと矯正ではなく「補綴(ほてつ)治療」になります。 *補綴……歯を失った部分に人工的な歯で補うこと

・マウスピース矯正
マウスピース矯正は、患者さんの歯型をとり透明なマウスピースを作ります。定期的にマウスピースを作り直しつけ変えることにより、ゆっくり歯を動かしていく治療法です。 自分で取り外すことが出来ます。

歯並びを一本だけ治したいときの治療方法ごとのメリット・デメリット

歯並びを一本だけ治したいときの治療方法をいくつか紹介しましたが、それぞれのメリット・デメリットをお伝えします。

部分矯正のメリット・デメリットを教えてください。
部分矯正のメリットは、気になる部分だけを矯正できることが一番に挙げられます。 治療したい歯以外に嚙み合わせにも特に問題が無ければ、全体的な矯正に比べ、治療期間が短いというメリットもあります。全体的な矯正は年単位、部分矯正は数か月から1年くらいかかると思ってください。また治療期間が短い分費用も抑えられます。

部分矯正は、全体を矯正するものではないので、治療出来る症例が限られてしまうことがデメリットです。噛み合わせに問題があったり、歯そのものに問題がある場合は部分矯正が出来ないこともあります。場合によっては、抜歯の必要があったり歯を削らなければならないこともあります。

ワイヤー・ブラケット矯正のメリット・デメリットを教えてください。
歯に金属の装置がついているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。矯正の中で一番知られている方法だと思います。噛み合わせに問題がなければほとんどの方に使える方法ということが一番のメリットです。

デメリットは、歯の表側に装置をつける場合、笑った時に金属の装置が目立ってしまうことです。これが嫌で敬遠する方もいらっしゃいます。目立ちにくい色の装置もありますが費用が高額になることが難点です。 歯の裏側に装置をつける方法は、目立たないという大きなメリットがあるものの、取りつける作業が難しくなるので、表側につける矯正に比べ費用が高額になってしまいます。

また歯磨きやケアを怠ると、むし歯や歯周病になりやすいこともデメリットとして挙げられます。

セラミック矯正のメリット・デメリットを教えてください。
まずワイヤー・ブラケット矯正やマウスピース矯正とは異なり、歯を動かさなくてもよいので、治療期間が短いことがメリットです。また、装置をつけている間、違和感や痛みがないこともメリットの一つです。

ただし、歯並びの程度により、歯を削ったり時には神経を抜く必要もあるので、歯への負担が大きくなるリスクもあります。

マウスピース矯正のメリット・デメリットを教えてください。
マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使うので目立ちにくいという大きなメリットがあります。パッと見た感じでは矯正していると気づきにくいでしょう。別名「見えない矯正」とも言われます。金属を使わないので金属アレルギーの方も安心です。

また、自分で取り外しができるので、日々のケアも行いやすいこともメリットの一つです。

マウスピースは決められた時間の装着が必要なので、自分できちんと管理をしなければなりません。装着時間の管理を怠ると治療が長引くこともあるので、これがデメリットとなります。

歯並びを一本だけ治したいときの治療の流れ

歯並びを一本だけ治したいときの治療の流れをそれぞれ簡単にお伝えします。 いずれも自分の考えている理想の矯正、費用や通院に関すること、分からないこと、不安なこと等、しっかりと歯科医に伝えましょう。

部分矯正の治療の流れを教えてください。
部分矯正の治療の流れは下記の流れで行うことが一般的です。歯科医師に相談→口腔内の精密検査→カウンセリングにて結果の説明や治療方法を決める→治療開始→保定期間(動かした歯が元に戻るのを防ぐ期間)となります。
ワイヤー・ブラケット矯正の治療の流れを教えてください。
ワイヤー・ブラケット矯正の治療の流れは下記の流れで行うことが一般的です。歯科医師に相談→口腔内の精密検査→カウンセリングにて結果の説明や治療方法を決める→治療開始→保定期間となります。
セラミック矯正の治療の流れを教えてください。
ワセラミック矯正の治療の流れは下記の流れで行うことが一般的です。歯科医師に相談→口腔内の精密検査→カウンセリングにて結果の説明や土台の型採り、場合によっては神経の治療→セラミックを被せる土台作り→セラミックを被せる→定期健診となります。
マウスピース矯正の治療の流れを教えてください。
マウスピース矯正の治療の流れは下記の流れで行うことが一般的です。歯科医師に相談→口腔内の精密検査→カウンセリングにて結果の説明や歯の型採り→マウスピース作成→治療開始→保定期間となります。

歯並びを一本だけ治したいときの治療の費用

歯並びを一本だけ治したいときの治療の費用は、歯科医院や治療方法、使うメーカーによっても費用が変わります。それぞれの治療にかかるおおよその費用の目安をお伝えします。

部分矯正の費用はいくらぐらいですか?
平均して10万円ほどです。
ワイヤー・ブラケット矯正にかかる費用はいくらぐらいですか?
歯の表側のワイヤー・ブラケット矯正には30万円~60万円、歯の裏側の矯正には40万円~70万円がかかります。場合によっては100万円を超すこともあります。
セラミック矯正にかかる費用はいくらぐらいですか?
 1本あたり5万円~10万円です。
マウスピース矯正にかかる費用はいくらぐらいですか?
10万円~60万円です。

編集部まとめ

歯を一本だけ治したいときの矯正方法にも種類があります。歯の状態によって、ご自身の受けたい治療と実際に出来る治療方法が異なる場合もあります。また、全体的な矯正よりも費用が抑えられるとは言え、やはりそれなりの費用がかかります。歯科医師によっても考え方が違うので、迷った時はいくつかの歯科医院でそれぞれの方針を聞いたり質問してみるのもよいでしょう。納得のいく治療方法が見つかるまで、じっくり検討してみてください。

参考文献

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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