ワイヤー矯正

歯科矯正治療中はNGな食べものがある?痛みや喫煙についても合わせて解説!

歯科矯正 食事

「歯科矯正治療をしていると食事中痛みを感じる」という方は少なくありません。この記事では痛みの原因や対処法を以下の点を踏まえてお伝えしていきます。

  • 矯正治療中の食事でなぜ歯が痛むのか
  • 歯の痛みの対処法
  • 歯科矯正治療中に避けるべき事項

歯科矯正治療中の食事について理解するためにもご参考いただけると幸いです。ぜひ最後までお読みください。

矯正治療中の食事は歯が痛い?

矯正中の食事は歯が痛い?

歯科矯正治療中の食事の際の痛みについて解説していきます。

歯が痛む原因

歯科矯正治療は歯の正しい位置を調整するために行われますが、矯正装置の圧力により歯が移動する過程で一時的に歯が痛むことがあります。これは、歯の移動に伴う歯槽骨の再構築や周囲の組織の変化によるものです。また、矯正装置の調整や強度の変更によりも歯が痛むことがあります。
歯の痛みは個人差があり、軽い場合もありますが、一時的に強い痛みを感じることもあります。痛みは通常数日から数週間で軽減されますが、治療の進行に応じて再度痛みを感じることもあります。

痛みが出やすい期間

歯科矯正治療の痛みは、一般的に矯正装置を装着した直後から数日間程度続くことが一般的です。装置が初めて装着されると、歯に圧力がかかり歯を移動させるために痛みを感じることがあります。しかし、痛みの程度は人によって異なり、個人差があります。痛みは主に食事の咀嚼や歯磨きなどの日常生活に影響を及ぼすことはほとんどありません。
また、矯正治療が進むにつれて、患者さんは痛みに慣れてくることが多いです。装置が調整されるたびに痛みがあるわけではありませんし、治療の進行によっては痛みが軽減されることもあります。

一般的には、歯科矯正治療の痛みは数日間から数週間程度で軽減され、治療が進むにつれて痛みは軽減されることが多いです。しかし、痛みが強い場合や長期間続く場合は歯医者さんに相談することが必要です。個人差があるため、自分自身の体調や痛みの感じ方をよく観察し、定期的に歯科医師に相談するとよいでしょう。

痛みへの対処法

歯科矯正治療を受ける際には、痛みが伴うことがあります。しかし、その痛みを適切に対処することで、快適に矯正治療できます。歯科矯正治療の痛みの対処法には、以下のような方法があります。

柔らかい食事を選ぶ:矯正装置によって食べ物がかみにくくなることがありますので、柔らかい食事を選ぶと、歯にかかる負担を軽減できます。

痛み止めを使用する:歯科医師の指示に従い、痛み止めを使用することで痛みを緩和できます。

医療用ワックスを使用する:矯正装置の突起が口内を傷つける場合には、歯科医師に医療ワックスを使う処置を受け、痛みを軽減できます。

歯磨きを丁寧に行う:歯磨きを丁寧に行い、歯や歯ぐきの健康を保つことで、矯正治療中の痛みやトラブルを予防できます。

矯正治療中の痛みに対しては、歯科医師の指示に従い適切な対処法を行うことが大切です。また、痛みが持続する場合には歯科医師に相談し、適切な対処を受けることをお勧めします。

矯正治療中に痛みを感じにくい食べもの

矯正中に痛みを感じにくい食べもの

矯正装置を付けていると、食べ物の選択に制限があり、特に硬い食べ物は避けるべきです。そこで、矯正治療中に痛みを感じにくい食べ物をご紹介します。柔らかい食材が中心の食事は矯正治療中の痛みを軽減できます。
例えば、ゆでた野菜やスープ、おかゆやゼリーなどの柔らかめの食べ物がおすすめです。また、飲み物についても冷たすぎず温かすぎず、刺激のない飲み物を選ぶと痛みを感じにくくなります。さらに、食べる際には小さなかみ噛みを心掛けることも大切です。矯正治療中の痛みを軽減しながら、栄養バランスの取れた食事を摂取することが大切です。矯正治療中の方には、痛みを感じにくい食べ物を選ぶことで、快適な食事を楽しめます。

矯正治療中に食べないほうがいいもの

矯正中に食べないほうがいいもの

歯科矯正治療中の食事については注意が必要です。矯正装置が口内にあるため、食べる際には噛み易さや食べこぼしを考慮する必要があります。
特に以下のような食品については注意が必要です。

粘着性の高い食品:キャラメルやグミ、ガムなどは、矯正装置に食べかすが付着しやすく、取り除きにくいです。

硬い食品:硬い食品を噛む力によって、矯正装置に負担がかかることがあります。例えば、アーモンドや硬い飴、氷などは避けたほうが良いでしょう。

粒状の食品:ごはんやパンのような粒状の食品は、食べかすが装置に入り込む可能性があります。細かい食品は注意して食べるようにしましょう。

骨付きの食品:骨付きの食品は、矯正装置を傷つける恐れがあります。骨付きの肉や魚の食べ方には注意しましょう。

以上の食品については、歯科矯正治療中には避けるか注意して食べるようにしましょう。また、食事後にはしっかりと歯磨きを行い、矯正装置のケアを怠らないようにしましょう。歯科医師の指示に従って、適切な食事を心掛けましょう。

矯正治療中の歯磨き

矯正治療中の歯磨き

矯正治療中の歯磨きについて解説していきます。

矯正治療中の歯磨きにおすすめのアイテム

矯正治療中の歯磨きは、ブラケットやワイヤーの存在により通常の歯磨きよりも難しくなります。そこで、矯正治療中の歯磨きにおすすめのアイテムをご紹介します。
まず、歯ブラシの選び方が重要です。矯正治療中には、ブラケットやワイヤーの周囲や歯との隙間を丁寧に磨く必要があります。そのためには、毛先の細かい柔らかいブラシがおすすめです。また、ブラシの形状も重要で、矯正装置に沿って歯を磨きやすい、V字型のブラシや、特殊な形状のブラシが便利です。
矯正治療中の歯磨きにおすすめのアイテムを選ぶことで、矯正装置のお手入れをスムーズに行い、健康的な口内環境を保持できます。

歯磨きの方法

正しい歯磨きのポイントも押さえておきましょう。ブラケットやワイヤーの周囲を重点的に磨くためには、歯ブラシを45度の角度で歯にあて、ブラケットやワイヤーに向かってゆっくりと磨くのが効果的とされています。また、磨き残しを防ぐために、矯正装置の各部位や歯と歯の間を丁寧に磨くことも大切です。
矯正治療中の歯磨きをサポートするアイテムとして、補助具や洗口液もおすすめです。歯間ブラシや糸ようじを使って、ブラケットやワイヤーの隙間をきれいにすることで、歯磨きの効果を高められます。また、フッ素を含む洗口液を使うことで、虫歯予防にも効果的とされています。
正しい歯磨きの方法を実践し、矯正治療の効果を最大限に引き出しましょう。

矯正治療中の飲酒や喫煙

矯正治療中の飲酒や喫煙

矯正治療中の飲酒や喫煙について解説していきます。

矯正治療中の飲酒はNG

歯科矯正治療中の飲酒についての注意点をご紹介します。歯科矯正治療中の飲酒にはいくつかリスクがあります。まず、矯正装置によって歯や口の中がデリケートになっているため、アルコールの刺激によって痛みや違和感が増す可能性があります。また、アルコールは口内環境を悪化させ、虫歯や歯周病のリスクを高めることがあります。
さらに、アルコールの摂取によって飲み物の色が付着しやすくなり、矯正装置の見た目を損ねることもあります。さらに、アルコールによる酩酊状態でのガムや舌の噛み付きなどの行動によって、矯正装置が破損する可能性もあります。以上の理由から、歯科矯正治療中の飲酒は慎重に行うべきです。
矯正治療期間中は、アルコールを控えるか、適度な摂取に留め、歯磨きやうがいを丁寧に行って口内の清潔を保つことが大切です。また、矯正装置が破損したり不快感を感じたりする場合には、早めに歯科医師に相談することをお勧めします。

矯正治療中の喫煙はNG

歯科矯正治療中に喫煙をすることは、歯並びを改善し口元の美しさを追求する治療に悪影響を及ぼす可能性があります。歯科矯正治療は、矯正器具を使用して歯を動かし、歯並びを整えるプロセスですが、喫煙はその効果を損なう可能性があります。

まず、喫煙による歯の着色や歯垢の増加が懸念されます。ニコチンやタールなどの成分が歯の表面に付着し、歯が黄ばんでしまったり、歯垢が溜まりやすくなったりすることがあります。これにより、歯科矯正治療中に歯並びが改善されたとしても、歯の色や清潔さが損なわれてしまう可能性があります。

また、喫煙は口腔内の環境を悪化させることが知られています。煙に含まれる熱や有害物質が口内の粘膜に刺激を与え、口内炎や歯肉炎などの口腔内のトラブルを引き起こす可能性があります。これにより、歯科矯正治療が長引き、治療結果が損なわれる可能性があります。

さらに、喫煙は歯科矯正治療中の顎の成長や骨の再生を妨げる可能性もあります。歯科矯正治療は歯の動きだけでなく、顎の成長や骨の再生を利用して歯並びを改善する治療法もありますが、喫煙はこれらのプロセスを阻害する可能性があります。

以上の理由から、歯科矯正治療中の喫煙は避けるべきです。治療結果を最大限に引き出し、美しい歯並びを手に入れるためには、喫煙を控えるか、できるだけ避けることが望ましいです。また、喫煙をやめることは一般的な口腔健康にも良い影響を及ぼしますので、積極的に禁煙を取り組むことがお勧めです。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで歯科矯正治療中の食事についてお伝えしてきました。
歯科矯正治療中の食事に関する要点をまとめると以下の通りです。

  • 歯科矯正治療中は口内炎ができやすく、咀嚼などの日常動作でも痛みを感じやすい
  • 痛みが出る場合、柔らかく、のどごしの良い食事を意識したり、痛み止めを活用したりする
  • 飲酒や喫煙は口腔内の環境に悪影響を及ぼす可能性があるため控える

最後までお読みいただきありがとうございました。
これらの情報が皆さまのお役に立てれば幸いです。

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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