歯列矯正が保険適用の対象になるのか、また費用はだいたいどれくらいかかるのかご存じですか? 本記事では歯列矯正の保険適用や費用について以下の点を中心にご紹介します!
- 歯列矯正の保険適用について
- 歯列矯正が保険適用の対象になる場合
- 保険適用される医療機関について
歯列矯正をしたいけれど費用が心配、保険適用について知りたいと思われている方にもご参考いただけると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。
歯列矯正に保険は適用されるのか
基本的には、歯列矯正治療に対しては保険適用がされません。ですが、一部の条件のみ保険が適用されます。その条件として、
- 厚生労働大臣が定めた先天性疾患
- 顎変形症:日常生活に支障をきたす場合
- 指定された医療機関で治療を受ける
とされています。次章にて詳しく述べていきます。
先天性異常の場合に歯列矯正は保険適用される
矯正歯科治療は一般的には保険適用外ですが、下記の場合に限り保険診療の対象になります。
- 咬合異常に対する矯正歯科治療:「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因。2023年4月現在で61疾患について保険が適用。
- 前歯及び小臼歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療:埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。障害者自立支援指定医療機関において保険が適応される。
- 顎変形症の手術前・後の矯正歯科治療:顎離断等の手術を必要とするものに限る。顎口腔機能診断施設において保険が適用される。
顎変形症の場合に歯列矯正は保険適用される
顎変形症は、下顎や上顎の骨が正常な位置になく、それに伴って歯並びにも影響を与える場合があります。治療方法には、歯列矯正治療だけでなく、外科手術が必要な場合もあります。ただし、保険適用の対象となるかどうかは、個人の症状によって異なるため、歯科医師や矯正歯科医師に相談することが重要です。
治療費は3割負担となりますが、地方自治体からの医療費助成制度が適用になる場合があります。 口唇裂・口蓋裂の矯正治療は、18歳までは育成医療制度が適用され1割負担で、18歳以上は身体障害者手帳(4級)を取得すると1割負担となります。
医療費控除について
歯列矯正治療においては、医療費控除の対象になる場合があります。医療費控除とは、個人が医療費を支払った場合に、その支払額の一定額を所得税から控除する制度です。歯列矯正治療の費用も、この医療費控除の対象となります。
具体的には、以下のような条件を満たす場合に、歯列矯正治療の費用が医療費控除の対象となるとされています。
- 治療が歯科医師によって行われた場合
- 診療報酬が発生した場合
- 自己負担分がある場合でも、控除対象となる
また、控除の対象となる医療費には、以下のようなものがあります。
- 治療費用
- 通院費用(交通費や宿泊費を含む)
- 薬代や処方箋費用
- 手術費用や入院費用
ただし、医療費控除には所得や年齢などの制限があります。例えば、所得が一定額以下の場合や、一定の年齢以下の場合には、控除対象となる費用が異なる場合があります。詳しい内容については、国税庁のホームページなどで確認しましょう。
歯列矯正治療の費用は高額であるため、医療費控除を活用することで、費用の負担を軽減する可能性があります。ただし、制度の詳細については事前の確認が重要です。
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/04_1.htm
まとめ
ここまで、歯列矯正の保険適用の費用についてお伝えしました。 要点をまとめると以下の通りです。
- 先天性異常による歯並びの異常、口蓋裂あるいは口唇裂の治療に必要な歯列矯正治療などに該当すると、歯列矯正が保険適用になる場合がある
- 歯列矯正は医療費控除の対象になる場合がある
- 歯列矯正の保険適用範囲は限られており、自己負担が必要な場合が多いことから、事前の相談が重要
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。