ワイヤー矯正

出っ歯は歯列矯正治療で治る?治療法や費用について徹底解説!

歯科矯正について

出っ歯は歯列矯正治療で治せるのでしょうか?出っ歯の治療法について以下の点を中心に紹介していきます。

  • 出っ歯の治療方法
  • 出っ歯の治療における歯列矯正治療について
  • 出っ歯の治療後にすること

出っ歯を歯列矯正治療で治療したい方の参考になるためにもぜひ最後までお読みください。

出っ歯かどうかセルフチェックしたい!

出っ歯かどうかセルフチェックしたい!

出っ歯のセルフチェック方法を以下にまとめます。 定規を使用して歯の位置を測る: 上下の前歯の間隔を定規で測り、上の前歯が下の前歯よりどれくらい前に出ているかを確認します。通常は2〜3mmですが、4mm以上前歯が出ている場合は出っ歯の可能性があります。 割りばしや印を使用してチェックする: 割りばしや印を上下の前歯につけて、唇をしっかり閉じます。唇が上の前歯に引っかかる、顎にしわが寄るなどの異常を感じる場合は、出っ歯の可能性があります。 歯茎や咬合の確認: 歯茎が乾きやすい、下の歯の先端が上の歯の裏側に接していない、前歯が大きいまたはねじれているなどの特徴も出っ歯のサインです。自分の歯茎や咬合を注意深く観察し、異常があるかどうかを確認します。 横顔で確認する: 鏡を使用して横顔を見ると、上の前歯が前に出ているかどうかがわかります。もし上の歯が顕著に前に出ているように見える場合は、出っ歯の可能性があります。 これらのセルフチェック方法を使用して、出っ歯の可能性を自己判断できます。しかし、正確な診断を得るためには歯科医師の診察が必要です。

出っ歯の治療方法

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出っ歯はどのように治療するのでしょうか?

軽度の場合

軽度の出っ歯の治療法として、以下の方法が一般的に使用されます。マウスピース型矯正は透明で取り外し可能な装置を使用し、ワイヤー矯正はブラケットとワイヤーを使用して歯を引っ張ります。ハーフリンガル矯正は上の歯を裏側、下の歯を表側で矯正します。IPRは歯の側面を削り、スペースを作る方法です。これらの治療法は効果的で、個々の症例に最適な方法を選ぶために歯科医師と相談することが重要です。

上顎の歯が大きく前に出ている場合

上顎の前歯が大きく前に出ている場合の出っ歯の治療方法は、以下の手順が一般的です。まず、上顎前方の歯列から1本以上の歯を抜歯し、スペースを作ります。次に、歯列矯正用アンカースクリューを顎の骨に埋め込み、固定源として利用します。最後に、ブラケットとワイヤーを使用して前歯を引っ込める力をかけます。これにより口元の突出感を軽減し、歯並びを改善します。治療方法や抜歯の必要性は個々のケースによって異なるため、歯科医師との相談が重要です。

上顎の骨格が前に出ている、または下顎が後退している場合

骨格性上顎前突は、出っ歯の原因として歯と骨格の問題が関与しています。大人の場合、歯列矯正だけでは解決が難しいため、顎外科手術を組み合わせた外科的矯正治療が必要です。歯列矯正だけでも出っ歯は改善できますが、口元を引っ込めたい場合や横顔の改善を望む場合には、外科矯正がより適切な選択肢となります。具体的な治療方法は個々の症例によって異なるため、歯科医師との相談が重要です。

治療にかかる期間と費用

治療にかかる期間と費用

出っ歯の治療をしたい場合の歯列矯正治療の費用について解説します。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正の治療期間は、表側矯正の場合は21〜3年程度、舌側矯正(裏側矯正)の場合は2〜3年程度です。治療費用については、表側矯正の場合は60万〜90万円、舌側矯正(裏側矯正)の場合は120万〜150万円となります。ただし、これは一般的な目安であり、具体的な治療内容や地域によって費用は異なります。

マウスピース型矯正

マウスピース型矯正(アライナー)の治療にかかる期間は、一般的に6ヶ月から2年半程度です。ただし、個人の歯並びの状態や治療の進行具合によって異なる場合があります。 治療費用については、一般的に50万円から100万円程度が目安です。マウスピース型矯正は透明なプラスチック製のマウスピースを使用して歯を徐々に移動させる方法であり、見た目や装着の利便性に優れています。治療期間や費用は、患者さんの状態や治療目標に基づいて個別に決定されます。

インプラント矯正

インプラント矯正は、歯科矯正用アンカースクリューを組み合わせて行う治療方法です。インプラント矯正の治療にかかる期間は、一般的に 歯科矯正用アンカースクリューの植立から矯正治療の終了までに2年以上かかることがあります。治療費用については、アンカースクリュー1本につき5千円から3万円程度が目安とされています。ただし、実際の費用は患者さんの状態や治療計画、歯科医院の料金設定によって異なります。

セラミック矯正

セラミック矯正は、見た目が自然で透明なセラミック製のブラケットを使用して歯を調整する治療方法です。セラミックは歯と色調を調和させることができるため、矯正装置が目立ちにくくなります。 セラミック矯正の治療にかかる期間は、一般的に2-3年程度とされています。 治療費用については、100-120万円程度が目安とされています。

外科的矯正治療

手術自体は数時間程度ですが、ダウンタイム(回復期間)は一般的に1〜3週間程度かかります。回復には個人差がありますので、患者さんの状態や手術の内容によっても期間は異なります。 治療費用については、保険適用の場合、下顎のみの手術では20万〜30万円程度、上下顎の場合では30万〜35万円程度が一般的です。ただし、自費の場合、美容整形外科で行う骨切り手術の場合、下顎のみでは100万〜120万円程度、上下顎の場合では200万〜300万円程度が目安とされています。 外科的矯正治療は、歯や顎の骨を手術によって修正する治療方法であり、特に顎の形態や咬み合わせの問題に対して有効です。治療期間や費用は、個人の状態や治療の必要性に基づいて決定されます。

後戻りを防ぐために

後戻りを防ぐために

歯列矯正治療をして出っ歯を治した後に後戻りをしないために行うことについて解説します。

リテーナーを装着する

マウスピース型矯正やワイヤー矯正の治療が終了した後は、リテーナーと呼ばれる保定装置を歯に装着して、歯が元の位置に戻らないように保持することが重要です。保定期間は通常、矯正期間と同程度です。つまり、矯正期間が1年であれば、保定期間もおおよそ1年となります。リテーナーの装着時間を守ることは非常に重要です。装着時間を守らなかった場合、治療で整えた前歯が元の位置に戻ってしまう可能性があります。そのため、保定期間中は必ずリテーナーを装着し、後戻りを防止するようにしましょう。

舌癖を治す

成人では、顎の骨や歯根が固まっているため、子どもと比べてクセが原因で大きく歯が動くことはあまりありません。しかし、舌で前歯を内側から押したり、爪を噛むといったクセを長期間続けることで、出っ歯の発生や悪化の可能性があるため、注意が必要です。

メンテナンスを欠かさない

前歯が美しく整った後でも、美しい歯を維持するためには定期的な歯科医院でのメンテナンスを受けることがおすすめです。リテーナーの装着は後戻りを防ぐために必要ですが、リテーナーを使用していても100%後戻りが発生しないことを保証することはできません。予期しない状況を避けるためにも、また、歯を美しく健康に保つためにも、歯科医院での定期的なメンテナンスは非常に重要です。歯科医院でのメンテナンスでは、歯のクリーニングや歯の状態の評価、リテーナーの調整などが行われます。また、歯周病の早期発見やむし歯の予防なども行われます。「歯並びが整ったから終わり」と考えず、治療後も定期的なメンテナンスを受けることで、美しい歯を長く保てます。歯科医師や歯科衛生士のアドバイスに従い、定期的なメンテナンスを受けることを心掛けましょう。

まとめ

まとめ

ここまで出っ歯の歯列矯正治療での治療法について解説してきました。 要点をまとめると以下の通りです。

  • 出っ歯は歯列矯正治療で治せる場合があるが重度の出っ歯であると手術が必要になる場合もある
  • 歯列矯正治療にもさまざまな種類があるので自分に合った矯正方法を歯科医師と相談して決められる
  • 歯列矯正治療が完了してもリテーナーを使わないと後戻りの可能性がある

本記事が参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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