ワイヤー矯正

犬歯の歯列矯正について解説!八重歯になっている犬歯は矯正治療した方がいい?

歯科矯正 犬歯

犬歯は歯列矯正をする際、抜歯する必要があるのでしょうか? 本記事では、犬歯の歯列矯正について以下の点を中心にご紹介します!

  • 犬歯と八重歯の違いとは
  • 犬歯の歯並びの悪さは放置するとどうなるか
  • 八重歯の治療方法について

犬歯の歯列矯正について理解するためにも、ご参考いただけると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

犬歯と八重歯の違いについて

犬歯と八重歯の違いについて

犬歯とは、前から3番目に生えているひし形の歯のことを指し、糸切り歯とも呼ばれるように、鋭い先端で食べ物を噛み砕く役割を担っています。 一方、八重歯とは、犬歯が通常の位置よりも外側に生えている状態のことを言います。 八重歯は、生え方や歯並びによって歯磨きが難しいことが多く、むし歯や歯周病になるリスクが高いとされています。

犬歯について

犬歯について

犬歯とはどこの歯を指すのか、そして犬歯の歯並びが悪い場合、そのまま放置しても良いのかについて解説します。

犬歯とは

犬歯とは、前歯から3番目に生えている歯のことを指します。 犬歯は、他の永久歯と比べて歯根がとても長く頑丈であり、他の歯と比べて寿命が長いという特徴があります。 また犬歯は、前歯と奥歯の境界付近にあるため、噛み合わせの目印となり、下顎の位置を定めていると考えられています。

犬歯の歯並びが悪いまま放置して良いのか

犬歯の歯並びが悪いまま放置すると、下記のようなさまざまなリスクがあるため、早めに対応することが必要です。

  • むし歯
  • 歯周病
  • 口臭
  • 口呼吸
  • 周囲の歯への負担増加
  • 口内炎

犬歯の歯並びが悪い状態だと、口が閉じられずに口内が乾燥したり、口呼吸になったりするため、むし歯や歯周病、口臭の悪化などのリスクが高まります。 また、犬歯が他の歯に影響を与えて全体の噛み合わせを悪化させ、周囲の歯に大きな負担がかかる可能性もあります。さらに、歯並びが悪く犬歯が飛び出た状態だと、尖った歯の先で口内の粘膜を傷つけ口内炎を引き起こすこともあります。

八重歯の治療方法

八重歯の治療方法

八重歯を矯正する場合、どのような治療方法があるのでしょうか。 下記4つの観点から解説します。

マウスピース型矯正

八重歯の矯正の1つの方法に、透明のマウスピースを用いて矯正する方法があります。 マウスピース型矯正においては、抜歯して隙間を確保した上で、八重歯がそのスペースにおさまるよう、マウスピースを使って歯全体を動かしていきます。 マウスピース型矯正は、矯正していることが外見からは分かりづらく、また自分で取り外せるためむし歯になりにくいというメリットがあります。 また金属アレルギーでも治療でき、ホワイトニングも同時に進められます。 一方で、後述のワイヤー矯正よりも治療完了までに時間がかかることが多く、歯並びや骨格によっては対応できない場合があることがデメリットです。 また、1日20時間以上マウスピースを装着していることが必須であるため、自己管理を徹底することが求められます。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、マウスピース型矯正と比較して対応できる歯並びのタイプが幅広く、重度の八重歯でも矯正できる可能性があります。 ワイヤー矯正は、歯の表側または裏側にブラケットを装着し、ワイヤーを通して長さを調整していくことで歯列を矯正していきます。 ワイヤー矯正のメリットとして、表側矯正装置であれば、舌が装置に当たらない、裏側矯正装置であれば、表からは見えないという点が挙げられます。 一方、ワイヤー矯正の表側矯正装置は、装置が見えてしまう、裏側矯正装置は慣れるまで舌に違和感があるというデメリットが存在します。

抜歯矯正

歯の重なりが強い場合、八重歯の生えている位置が悪い場合などには、「小臼歯」と呼ばれる前から4~5番目の奥歯を抜き、八重歯を動かすスペースを確保します。

非抜歯矯正

八重歯の矯正で抜歯をする場合には、小臼歯を抜きますが、小臼歯には噛み合わせを安定させたり、周囲の歯に加わる負担を軽減したりするなど、さまざまな役割があります。 そのため抜歯をせず矯正ができる場合は、小臼歯を抜かず、前歯の側面を少し削りスペースを確保することで、八重歯を移動できます。

八重歯の歯列矯正の費用

八重歯の歯列矯正の費用

八重歯の歯列矯正はいくらぐらいかかるのでしょうか。 マウスピース型矯正とワイヤー矯正の費用について解説します。

マウスピース型矯正の費用

歯全体を矯正する場合は、全体矯正の場合、矯正装置代に約50~100万円、抜歯が必要な場合は1本あたり約5千~1万円かかるとされています。また、部分矯正や格安マウスピース型矯正なども存在しており、それぞれで価格は異なります。

ワイヤー矯正の費用

ワイヤーで全体矯正をする場合は、表側で矯正装置代に約60~90万円、抜歯が必要な場合は1本あたり約5千~1万円、裏側では矯正装置代が約120〜150万円かかるとされています。 また部分矯正をする場合は、表側で矯正装置代に約10~30万円、裏側では矯正装置代が約20~60万円とされています。 なお費用については、歯並びの状態や地域、歯科医院ごとによって異なるため、選択した歯科医院で相談した上で矯正をすることが重要です。

まとめ

まとめ

ここまで、犬歯の歯列矯正についてお伝えしてきました。 犬歯の歯列矯正の要点をまとめると、以下の通りです。

  • 犬歯は前から3番目に生えるひし形の歯のことであり、八重歯とは犬歯が通常の位置よりも外側に生えている状態のことである
  • 犬歯の歯並びが悪い場合、むし歯や歯周病、周囲の歯への負担増加などのリスクがあるため早急に対応することが望ましい
  • 八重歯の治療方法には、マウスピース型矯正、ワイヤー矯正、抜歯・非抜歯矯正がある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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