ワイヤー矯正

歯列矯正は痛い?痛みの種類や対処方法とともに解説!

歯列矯正は痛い?痛みの種類や対処方法とともに解説!

歯列矯正への不安要素として、痛みを挙げる人は少なくないです。歯並びをきれいにはしたいけれど、痛いのであれば続ける自信がない。そもそもどんな痛みが生じるのかわからない。この記事では、そうした歯列矯正に伴う痛みの種類や対処方法について、皆さんの疑問に答える形で解説をします。歯並びの治療を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

歯列矯正は痛い?どのようなときに痛みを感じる?

歯列矯正で痛いと感じる?
歯列矯正には、少なからず痛みを伴います。それをどのくらいの痛みとして感じるかは、個人によって大きく変わってきますが、まったく痛いと感じないまま歯列矯正を終えるということはまずないでしょう。なぜなら、歯列矯正では顎の骨にしっかりと埋まっている歯を半ば強引に動かしていくからです。例えば、歯に対して何らかの強い圧力がかかった時に、私たちは痛いと感じますよね。転んで歯をぶつけた時や、抜歯で歯を抜く時などは極端な例ですが、歯やその周りにも神経が分布しているため、刺激が加われば痛みを感じるものなのです。

ただし、歯列矯正で歯にかける圧力というのは、歯科医師によって厳密にコントロールされています。外傷を負った時のような極端に強い力をかけてしまうと、歯が正常に動いていかないからです。また、矯正に伴う痛みが強くなりすぎないようにするためにも、歯に対して無理な力はかけられません。ですから、歯列矯正に伴う痛みは、日常生活に支障が出ない程度のものであるといえます。

どんなときに痛みを感じる?
歯列矯正では主に以下の4つの場面で痛みを感じやすくなっています。・矯正装置を付ける時
どんな種類の矯正装置であっても、装着時には相応の痛みを感じます。マルチブラケット装置なら、ワイヤーを通して結紮線(けっさつせん)で締めた時に強い痛みを感じることでしょう。マウスピース矯正も新しいマウスピースに交換した直後などは、たくさんの矯正力が残っていることから、やや強い痛みを感じます。そうした矯正装置の装着時の痛みは、治療の性質上、ワイヤー矯正よりもマウスピース矯正の方が少なくなっています。

・歯が動くことによる痛み
矯正装置を装着した後には、歯が徐々に動いていきます。歯が動いているため、炎症による痛みも加わります。これもまた矯正治療ならではの痛みといえるでしょう。

・矯正装置が当たるとき
ワイヤー矯正では、デコボコとしたブラケットや金属性のワイヤー、先端が尖った結紮線などが口腔粘膜に当たることがあります。そうした装置による刺激も矯正の痛みのひとつとして挙げることができます。薄くてツルツルとしたマウスピースを使うマウスピース矯正では、矯正装置が当たることによる痛みが比較的少ないです。

・ご飯を食べる時
矯正装置を初めて装着した時とワイヤーに調整を加えた時は、ご飯を食べる時に痛みを感じやすいです。とくにワイヤーを調整した後の2~3日は、食べ物を噛めないほどの強い痛みが生じます。比較的弱い力で歯を動かすマウスピース矯正では、新しいマウスピースに交換した直後であっても、ご飯の時に強い痛みを感じることはほとんどありません。

歯列矯正の痛みはいつまで続く?
歯列矯正でもっとも強い痛みが出るのは、装置を初めて付けた日から1週間ほどです。この期間中は、装置による異物感や違和感も相まって、痛みへのストレスが極めて強くなります。装置の装着から1週間以上経過するとだんだんと慣れてくることもあり、痛みも弱まります。装置による違和感や異物感もほとんど生じなくなることでしょう。その後はワイヤーの調整後とマウスピースの交換後に強い痛みが生じるようになりますが、どちらも2~3日すると痛みが引いていきます。歯列矯正が進んで歯並びがきれいに整ってくると、その期間はさらに短くなることでしょう。

初めての装着やワイヤーの調整から1週間以上経過しても痛みが治まらない、あるいは痛みが強くなってきているという場合は、何らかの異常が疑われます。本来であればそれほど長く続く痛みは矯正で起こりにくいからです。そういった場合は大事をとってまずは歯科クリニックに相談しましょう。1週間以上経過しても痛みが治まらず、日常生活にも支障をきたしている旨を伝えれば、迅速に対応してくれるはずです。多くのケースでは矯正装置を調整することで解決しますが、歯や歯ぐきに異常が生じている場合は、特別な処置が必要となるかもしれません。

歯列矯正で痛みを感じるときの対処方法は?

歯列矯正時の痛みを和らげる方法はありますか?
もちろん、あります。歯列矯正に伴う痛みの種類や原因によって、緩和する方法も変わります。ケースに応じて適切な方法を選ぶようにしてください。・冷やす
矯正装置を初めて装着した時やワイヤーを調整した直後は、歯ぐきや顎の骨に炎症反応が起こって強い痛みが生じます。この時の痛みを我慢できないと感じる人もいらっしゃることでしょう。そんな時は、痛みが生じている部分を冷やすと症状を緩和することができます。ただし、患部を氷などで直接、冷やしてはいけません。歯ぐきに氷を当てると、血流が悪くなってしまうからです。矯正による痛みを緩和する目的で冷やす場合は、必ずお口の外側から間接的に濡れたタオルなどを当てるようにしましょう。

・鎮痛剤を飲む
歯列矯正治療時の痛みを和らげるために鎮痛剤を飲むのは、自宅で行う対処法として最後に残しておくことをおすすめします。市販の鎮痛剤を飲むこと自体は決して悪いことではないのですが、抗炎症作用によって歯が移動する効果まで減弱する恐れが出てきます。矯正で歯が動くのは、顎の骨に適切な炎症反応が生じるからなのであって、バファリンやロキソニンといった消炎鎮痛剤でその作用を抑えてしまうのは、あまり良くありませんよね。もちろん、矯正治療の強い痛みに耐えられずに1~2日程度、鎮痛剤を飲むことに大きな問題はありません。

・柔らかいものを食べる
ワイヤーの調整直後は、歯に対して強い矯正力がかかっているため、硬い食べ物は避けるようにしましょう。あまり噛まずに飲み込むことができる柔らかい食べ物を積極的に選ぶと良いですよ。実際、矯正の痛みが強い時期は、お粥やスープしか口にできないケースも珍しくありません。それほど強い痛みが生じていなくても、無理に硬い食べ物を口にするのはやめましょう。歯や歯ぐき、顎の骨に必要以上の負担がかかって炎症反応が促進されます。その結果、極端に強い痛みを感じるようになる場合もあるのです。

・矯正用ワックスを利用する
マルチブラケット装置のワイヤーや結紮線が歯ぐきに当たって痛い場合は、矯正用ワックスで対処しましょう。矯正用ワックスを適量、手で千切って歯ぐきや粘膜を刺激している箇所に貼り付けます。矯正装置が乾いた状態で貼り付けないと、水分で簡単に剥がれてしまいますのでご注意ください。矯正用ワックスは、矯正クリニックで提供されたものを使用しても良いですし、インターネットのストアでも購入することが可能です。ただ、矯正用ワックスを常に使わなければならない状態はあまり良くないため、ワイヤーや結紮線の調整の際に不具合があったら遠慮せず、主治医に伝えましょう。

編集部まとめ

このように、歯列矯正ではいろいろな種類の痛みを伴います。矯正装置を付ける時、歯が動く時、矯正装置が当たる時、ご飯を食べる時の痛みはそれぞれ性質も異なるため、戸惑うことが多いかもしれませんが、本文でご紹介した対処法を実践することで緩和できます。

適切な方法で行われている歯列矯正であれば、許容範囲を超えるような痛みが生じることもないので、過剰に心配する必要はありません。我慢が出来ないほどの痛みが生じた場合は、お口の中や装置に何らかの異常が生じているものと考えられますので、早急に歯科クリニックへ連絡しましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

記事をもっと見る
  • この記事の監修医師
  • 他の監修記事
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

  1. 部分矯正ですきっ歯は治せる?治療方法のメリット・デメリットや治療できないケースについて解説

  2. 小児矯正の治療期間 | 第1期・第2期の器具ごとの期間と長引かせないための注意点を解説

  3. インビザラインをおすすめしない理由とは?その他の矯正との比較やメリットまで解説

RELATED

PAGE TOP

電話コンシェルジュ専用番号

電話コンシェルジュで地域の名医を紹介します。

受付時間 平日:9時~18時
お電話でご案内できます!
0120-022-340