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出っ歯を矯正すると横顔が美人になる?出っ歯になる原因や矯正方法も解説!

出っ歯を矯正すると横顔が美人になる?出っ歯になる原因や矯正方法も解説!

出っ歯は、顔貌に与える影響が比較的大きい歯並びです。そのため矯正治療で改善したいと希望する人が多く、矯正歯科の症例も自ずと出っ歯が多くなってくるものです。そんな出っ歯は主に横顔に与える影響が大きいことをご存知でしょうか?

おそらく、出っ歯による顔貌で悩まれている方のほとんどは、横顔の見え方にコンプレックスを持たれているかと思います。そこでこの記事では、出っ歯による横顔への影響や出っ歯になる原因、矯正の方法などを詳しく解説をします。

出っ歯による横顔への影響

出っ歯による横顔への影響

出っ歯の種類について教えてください。
出っ歯は、専門的に上顎前突(じょうがくぜんとつ)と呼び、骨格性上顎前突と歯槽性上顎前突の2種類に大きく分けられます。・骨格性上顎前突
骨格性上顎前突(こっかくせいじょうがくぜんとつ)とは、顎の骨の大きさや位置の異常が原因の出っ歯です。最もわかりやすいのは上の顎が前に長いパターンですが、下の顎が短すぎる場合も相対的に出っ歯となる場合があります。いずれも骨格的な異常が背景にあるため、矯正治療で治す難易度も自ずと高くなります。

・歯槽性上顎前突
歯槽性上顎前突(しそうせいじょうがくぜんとつ)とは、前歯の生えている位置や傾斜に異常が見られる出っ歯です。骨格的には顕著な異常が見られないことから、矯正治療で治す難易度は比較的低いようです。ワイヤー矯正やマウスピース型矯正といった「歯列矯正」で改善できる可能性があります。歯を適切な位置・傾きに矯正することで、出っ歯になっている根本的な原因を取り除けるからです。

出っ歯だと横顔はどのように見えますか?
出っ歯だとEラインがズレて見えます。Eラインとは、鼻の先と顎の先を結んだ線で、横顔の美しさの指標となっているもので、唇の位置が重要となります。日本人の理想は、Eラインの少しだけ内側に唇が入っている状態であるため、出っ歯の場合はその条件を満たしにくくなります。つまり、上の前歯の影響で唇が膨らんでしまうことから、口元がEラインの外側に出てしまうのです。Eラインは鏡を見ながらセルフチェックできますので、気になる方は調べてみてください。鼻と顎の先に人差し指を当てた状態で、唇がどの位置にあるのか確認してみましょう。
出っ歯を矯正すると横顔はどのように変化しますか?
出っ歯を矯正で治すと、Eラインが改善されます。その結果、横顔がすっきりした印象を持つようになるでしょう。テレビや映画などで活躍している女優・タレント・芸能人などは、このEラインが理想に近い形であることが多いそうです。その横顔をイメージすることで、出っ歯の矯正後の横顔も想定しやすくなることでしょう。

出っ歯による横顔以外への影響

出っ歯による横顔以外への影響について教えてください。
出っ歯であることは、横顔以外にも以下に挙げるような影響を与えることがあります。・滑舌が悪くなる
悪い歯並びには、発音障害というデメリットを伴うことが多いと言われています。それは出っ歯も例外ではありません。出っ歯であることで滑舌の悪さに悩まされることもあるのです。

・胃腸に負担がかかる
出っ歯では、食べものを前歯で噛み切ることが難しいため、十分にそしゃくできていない状態で飲み込むことになります。そのツケは胃や腸といった消化器官にまわることを忘れてはいけません。

・むし歯や歯周病になりやすくなる
出っ歯で口呼吸をしている場合は、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。口で呼吸していると、口内が乾燥して唾液による殺菌作用や自浄作用が得られにくくなるからです。また、出っ歯は歯磨きがしにくく、磨き残しが多くなる点にも注意が必要です。歯垢や歯石がたまれば細菌の繁殖活動が促されて、むし歯菌や歯周病菌も増えてしまいます。

出っ歯になる原因について教えてください。
出っ歯になる原因として、以下の3点が挙げられます。・遺伝的要因
両親や兄弟に出っ歯の症状が認められる場合は、遺伝的要因が強く現れていると考えられます。特に上の顎が前方に出ているなどの骨格的な特徴は遺伝しやすいようです。前歯が標準よりも大きい場合も遺伝的要因が関係している可能性があります。

・指しゃぶりなどの癖
指しゃぶりや爪を噛む癖、舌を突き出す癖なども出っ歯の原因となりやすいようです。どれも小さい頃に見られる習癖ではありますが、それが学童期に入っても続くようであれば、積極的に改善するのが望ましいでしょう。そのまま放置していると出っ歯の症状がどんどん悪化していく場合があります。

・口呼吸
口呼吸は、口が開いたまま鼻を使わずに呼吸している状態を指します。この状態では、口の周りの筋肉がリラックスしすぎて、前歯に正常な力がかからなくなります。その結果、出っ歯になる可能性が高まります。また、口呼吸は口の中が乾燥したり、骨の成長が遅れたりするなど、他の問題も引き起こすことがあります。できるだけ早期に改善した方が良いでしょう。ちなみに口呼吸は歯科での治療でも鼻呼吸に移行できます。

出っ歯の矯正治療で横顔を改善する方法

出っ歯の矯正治療で横顔を改善する方法

出っ歯にはどのような矯正治療が可能ですか?
出っ歯の矯正治療は、小児期と成人期で実施可能な内容が変わります。小児期の出っ歯で、口呼吸や口腔習癖が原因となっている場合は、マウスピース型の矯正装置で改善できる場合があります。歯列の幅が狭いことで出っ歯になっている場合は、拡大床を使った治療が有効です。成人期の出っ歯の矯正治療の方法としては、ワイヤー矯正とマウスピース型矯正、外科矯正が挙げられます。ワイヤー矯正は金属製のワイヤーとブラケットを歯に固定するタイプの矯正法で、表側に付けるパターン(表側矯正)と裏側に付けるパターン(裏側矯正)の2つに分けられます。ワイヤー矯正は歯を大きく動かすのが得意な方法なので、重症度の高い出っ歯でも治せることが多いようです。

マウスピース型矯正は、透明なマウスピースを装着する矯正法で、装置が目立ちにくい点がメリットです。マウスピースは着脱式なので、食事や歯磨きを普段通りに行えます。ただし、ワイヤー矯正ほど適応できる範囲は広くないことから、重症度の高い出っ歯には使えない場合もあります。ワイヤー矯正でも治すことが難しい出っ歯は、外科矯正が必要となります。前方に出ている顎の骨を切除して、上下の顎の位置関係を調整します。外科矯正単独で出っ歯を治せることは少なく、ほとんどのケースではその前後にワイヤー矯正やマウスピース矯正を併用することになります。

出っ歯の矯正治療に失敗することはありますか?
出っ歯に限らず、すべての矯正治療には失敗するリスクを伴います。例えば、スペースが大きく不足していることで出っ歯になっている症例を抜歯せずに矯正すると失敗する可能性が高まります。また、矯正によって出っ歯がきれいに治っても、保定処置を怠れば後戻りが生じて失敗することもあります。その他、知識や経験が浅い歯科医師が誤った診断を下し、不適切な治療計画を立てることでも、出っ歯の矯正治療が失敗に終わることもあり得ます。出っ歯の矯正治療は、たくさんの症例に当たったことのある歯科医師に任せる方が良いでしょう。
矯正以外に出っ歯を改善する方法はありますか?
出っ歯は、基本的に矯正以外の方法で改善するのは難しいようです。自力で治すことはできませんので十分にご注意ください。自己流で歯に圧力をかけて矯正力を働かせるような行為は極めて危険です。場合によっては歯が折れたり、歯並びが余計に悪くなる可能性があります。ただし、出っ歯を誘発している指しゃぶりや舌を突き出す癖などを自力で改善することはおすすめ。それ自体が出っ歯を治すことにはなりませんが、症状の悪化を止めることができます。

編集部まとめ

今回は、出っ歯の原因や矯正方法について解説しました。横顔美人は、理想的なEラインを持っていることを指しており、矯正治療によってそれを実現することは十分可能です。出っ歯による横顔への影響が気になっているという方は、矯正治療を検討すると良いでしょう。

また、出っ歯を自力で治そうとする行為は危険もあるため避けた方が良いでしょう。出っ歯には人それぞれに異なる原因があり、有効な治療法も変わってきます。まずは専門家による検査を受け、その上で自分にとって適した治療法を選択することが大切です。

参考文献

この記事の監修歯科医師
宮島 悠旗医師(宮島悠旗ブライトオーソドンティクス)

宮島 悠旗医師(宮島悠旗ブライトオーソドンティクス)

愛知学院大学歯学部卒業 / 東京歯科大学千葉病院にて臨床研修医終了 / 東北大学大学院歯学研究科口腔発育学口座顎口腔矯正学分野 助教 / 宮島悠旗ブライトオーソドンティクス起業 / 著書「国際人になりたければ英語力より歯を“磨け”-世界で活躍する人の『デンタルケア』-」(幻冬舎)出版 / 合同会社T&Y Connection設立 / ASIA GOLDEN STARAWARD(企業家賞)受賞 / 著書「歯並び美人で充実人生-幸せを呼ぶゴールデンスマイル-」(合同フォレスト)出版 / 株式会社オーティカインターナショナル認定講師 / 現在は宮島悠旗ブライトオーソドンティクス代表としてフリーランス矯正歯科医を行っている / 専門は矯正歯科(Invisalign®︎、小児矯正、Myobrace®︎、マルチブラケット、アンカースクリュー、PBMオルソ(光加速矯正装置))

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