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歯科矯正治療で使うマウスピースの洗浄や注意点について解説!

歯科矯正 マウスピース 洗浄

歯科矯正治療においてマウスピースを利用している人は多いと思われます。 マウスピースの利用に伴う洗浄を正しく行うにはどうすればよいのでしょうか。 そこで本記事では歯科矯正治療の際に用いるマウスピースの洗浄について以下の点を中心に解説していきます。

  • マウスピースの洗浄は必要なのか
  • マウスピースの匂いや汚れの原因はなにか
  • マウスピースの洗浄を怠るとどうなるのか

歯科矯正治療に用いるマウスピース洗浄についての理解へのご参考になれば幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

マウスピースの洗浄は必要なのか

マウスピースの洗浄は必要なのか

マウスピースは、歯科矯正治療に欠かせない重要なアイテムです。その用途によっては、かなり長時間にわたり口の中に装着されることがあります。ゴム製の柔らかい素材でできたソフトタイプと、硬い樹脂の素材でできたハードタイプの2つの種類がありますが、どちらも着色がしやすく、プラークと呼ばれる汚れが付着しやすい特性があります。そのため、マウスピースの洗浄は非常に重要であり、適切なお手入れを行いましょう。

マウスピースの臭いや汚れの原因

マウスピースの臭いや汚れの原因

マウスピースの臭いや汚れは、その使用環境やケア方法によって大きく左右されます。その原因を理解し、適切なケアを行うことで、マウスピースの寿命を延ばし、快適な使用感を保つことが可能です。以下ではその要因について詳しく解説します。

食べかす

食べかすはマウスピースの臭いや汚れの主な原因の一つです。食事後、歯磨きをせずにマウスピースを装着すると、歯に付着した食べ残しがマウスピースに移り、汚れや臭いの原因となります。食事後は必ず歯磨きを行い、マウスピースを清潔に保つことが重要です。

色の濃い飲み物

色の濃い飲み物、特に赤ワインやコーヒー、お茶などはマウスピースにステイン(着色汚れ)をつけやすいです。これらの飲み物を摂取する際は、マウスピースを外すか、飲み終わった後にすぐにマウスピースを洗浄することが推奨されます。

タバコ

タバコはマウスピースの大敵です。タバコに含まれるニコチンやタールはマウスピースを容易に変色させます。喫煙する際は、必ずマウスピースを外すことが必要です。

唾液

マウスピースを装着すると、唾液がマウスピースに付着します。唾液に含まれるミネラル成分が歯石となり、マウスピースが白く濁った色になり、やがて悪臭を発する原因となります。マウスピースの定期的な洗浄と乾燥は、この問題を防ぐために重要です。

マウスピースの洗浄を怠ると

マウスピースの洗浄を怠ると

マウスピースの洗浄は、口腔内の健康を維持するために重要なプロセスです。特に、インビザラインのようなマウスピースを使用している場合、適切な洗浄が行われないと、様々な問題が生じる可能性があります。以下でマウスピースの適切な洗浄が行われないことにより生じる問題について詳しく解説していきます。

虫歯や歯周病のリスクが高まる

インビザラインのマウスピースを適切に洗浄しないと、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。マウスピースは毎日20時間以上装着する必要があり、同じ装置を2週間ほど使用します。そのため、マウスピースの汚れを放置すると、細菌の温床になり、虫歯や歯周病の発生リスクを高める可能性があります。虫歯や歯周病が発生すると、一度矯正を止めて優先して治療しなければなりません。これにより、治療に余計なお金がかかり、結果として矯正期間も長引く可能性があります。

口臭がきつくなる恐れがある

マウスピースの洗浄を怠ると、口臭の原因にもなります。マウスピースの汚れが洗浄せずに放置されると、口臭の原因となるカビや細菌が口内で増える可能性があります。さらに、マウスピースを装着中は、通常時より唾液が出にくくなる方もいるとされています。唾液の分泌量が少ないと口内の良い環境を保ちにくくなり、口臭の原因となる可能性があります。したがって、マウスピースの適切な洗浄は、口臭を防ぐためにも重要です。

マウスピースの洗浄方法

マウスピースの洗浄方法

マウスピースは、歯科矯正治療やスポーツ時の保護具として使用されることが多いですが、その清潔さを保つためには適切な洗浄が必要です。特に、口腔内の細菌がマウスピースに付着し、それが繁殖すると、虫歯や歯周病の原因となるだけでなく、マウスピース自体の劣化を早める可能性があります。以下では、マウスピースの適切な洗浄方法について詳しく解説します。

水道水で洗う

マウスピースの基本的な洗浄方法は、水道水で優しく洗うことです。冷たい水を流した状態で、指で力を入れずに洗います。細かい部分は歯ブラシを使用することも可能ですが、その際は毛の柔らかいものを選び、マウスピースを傷つけないように注意が必要です。また、歯磨き粉は基本的に使用せず、熱いお湯で洗うことも避けてください。マウスピースの素材を傷つける可能性があります。

専門の洗浄剤を使用する

マウスピース専用の洗浄剤を使用することで、より深く洗浄し、除菌することが可能です。市販の洗浄剤は多種多様に存在しますが、マウスピースの素材によっては合わないものもあります。そのため、歯科医師や歯科衛生士の推奨する洗浄剤を使用することをおすすめします。

つけ置きタイプの洗浄剤を使う

つけ置きタイプの洗浄剤は、マウスピースを一定時間洗浄液に浸すことで、深部まで洗浄することができます。ただし、洗浄液に浸す時間は製品の指示に従って守ることが重要です。長時間浸すとマウスピースが変形する原因となる可能性があります。また、洗浄後はしっかりと乾燥させ、専用のケースで保管することが重要です。

マウスピース洗浄におすすめアイテム

マウスピース洗浄におすすめアイテム

マウスピースの適切なケアは、その効果を最大限に引き出すために不可欠です。特に、マウスピースの清潔さは口腔衛生に直結し、口臭や虫歯、歯周病のリスクを低減します。ここでは、マウスピースの洗浄に役立つアイテムを4つ紹介します。

柔らかい歯ブラシ

マウスピースの洗浄には、柔らかい歯ブラシが最適です。硬い歯ブラシはマウスピースを傷つける可能性があるため、避けましょう。柔らかい歯ブラシを使用することで、マウスピースの表面についた食べ残しや唾液などの日常的な汚れを優しく、しかし効果的に落とすことができます。

超音波洗浄機

超音波洗浄機は、水を超音波によって振動させ、汚れを落とす洗浄装置です。歯ブラシだけでは落とせない微細な汚れや油汚れを効果的に除去します。

マウスウォッシュ

マウスピースを装着したまま飲み物を摂取した場合、すぐにうがいをすることで着色を防ぐことができます。このとき、マウスウォッシュを使用するとより効果的です。

まとめ

まとめ

ここまで歯科矯正治療におけるマウスピース洗浄についてお伝えしてきました。歯科矯正治療におけるマウスピース洗浄の要点をまとめると以下の通りです。

  • マウスピースには汚れが付着しやすく、洗浄はとても重要
  • マウスピースの臭いや汚れの原因は様々あり、それぞれに適切なケアが必要
  • マウスピースの洗浄を怠ると口臭や虫歯の原因となりうる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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