ワイヤー矯正

歯列矯正の仕組みは?歯の動き方について徹底解説

歯列矯正の仕組みは?

歯列矯正で歯並びが改善される仕組みとは?本記事では歯列矯正における歯が動く仕組みや歯列矯正の基本について以下の点を中心に解説します。

  • 歯列矯正とは?
  • 歯列矯正を行う前に知っておきたい情報
  • 歯列矯正を行う上で心配なこと

これらの情報が、歯列矯正について理解を深める参考になれば幸いです。ぜひ最後までお読みください。

歯列矯正とは何か?

歯列矯正とは何か?

歯列矯正とは何ですか?
歯列矯正とは、歯並びや咬み合わせの問題を改善するための治療です。具体的には、歯の間隔が狭すぎたり広すぎたり、前歯が出ていたり引っ込んでいたり、噛み合わせが悪かったりする場合に、矯正器具を使用して歯を動かし、理想的な位置に整えていく治療法のことです。矯正器具には、これまでの歯列矯正装置や、見た目が気にならない透明な装置、裏側につける舌側矯正(裏側矯正)装置などがあります。治療期間は、症状や個人差によって異なりますが、約1年から2年半程度が一般的です。歯列矯正により、美しい歯並びや正しい咬み合わせを実現し、口腔内の健康や食べ物の噛みやすさを改善することが期待できます。歯列矯正には、歯を動かすために力をかけるさまざまな方法がありますが、代表的な方法としては、ブラケットとワイヤーを使った装置があります。この方法では、まずブラケットと呼ばれる小さな金属やセラミックのパーツを歯に取り付けます。そして、このブラケットに細い金属線であるワイヤーを通し、歯に固定します。ワイヤーは歯列全体に沿って張られており、歯に力をかけることで歯を徐々に動かしていきます。
歯列矯正治療はどのような流れで行われますか?
歯列矯正治療は以下のような流れで行われます。初診・カウンセリング:
矯正治療に必要な検査やカウンセリングを行います。歯並びの状態や治療にかかる期間や費用についても説明があります。診断:
レントゲンや口腔内の検査などを行い、正確な診断を行います。

治療計画の立案:
診断結果に基づいて、矯正治療計画を立案します。矯正装置の種類や治療期間、費用などを決定します。

矯正装置の装着:
歯列矯正に使用する装置を装着します。ブラケットやワイヤーを使った矯正治療の場合、ブラケットを歯に貼り付け、ワイヤーを通します。舌側矯正(裏側矯正)の場合は、舌側に装置を取り付けます。

定期的な調整:
矯正装置を装着した後は、定期的に矯正医院を訪れ、調整を行います。調整により、歯並びを整える力を調節したり、ワイヤーの張り替えを行ったりします。

治療終了:
治療期間が終了し、歯並びが整ったら、矯正装置を取り外します。

リテンション期間:
矯正装置を取り外した後は、歯の定着が不十分なため、リテンション期間という期間を設けます。この期間中は、保定装置を使用し、歯並びを維持します。

アフターケア:
リテンション期間が終了した後も、歯並びを維持するために、歯磨きの徹底や定期的なメンテナンスが必要です。

歯列矯正治療の期間はどのくらいですか?
歯列矯正治療の期間は個人差があり、治療の方法や症状の重さによって異なりますが、平均的には約1年半から2年程度です。ただし、症状が軽い場合は約6か月から1年程度で治療が終了する場合もあります。また、矯正器具を外した後は、保定期間として約数ヶ月から1年程度、定期的なメンテナンスを行う必要があります。
歯列矯正治療にはどのくらいの費用がかかりますか?
歯列矯正治療にかかる費用は、治療の内容や期間、使用する装置によって異なります。一般的に、メタルブラケット(金属製の矯正装置)を使用した場合の費用は、約66万円から110万円程度です。舌側矯正を使用した場合は、約110万円から150万円程度となることが多いです。また、透明なマウスピース型の矯正装置など、特殊な装置を使用する場合は全額自己負担約50万円〜150万円程度となる場合が多いようです。ただし、稀に保険が適用される場合もありますので、詳細については歯科医院に相談してみることをおすすめします。
成人してからでも歯列矯正は行えますか?
歯並びが完了している成人になってから治療を始める場合、歯の動きが鈍くなっているため、治療期間が長くなる可能性があります。これは新陳代謝の衰えが理由です。しかし、中高年は歯槽骨、歯周組織の状態次第でどんな矯正でも可能といわれています。
一方で、若い方でも、歯周組織が悪ければ、治療できないことがあります。したがって、個人によって口内環境が異なるため、治療の適否は断言できず、歯科医師に相談することが必要です。

矯正治療中に歯を抜く必要がある?

矯正治療中に歯を抜く必要がある?

矯正治療中に歯を抜く必要がある場合がありますか?
はい、矯正治療中に歯を抜く必要がある場合があります。理由としては、歯の大きさが口の中に合わない場合、歯並びを調整するためにスペースが必要な場合、歯を引っ張る力をかけるためのスペースが必要な場合、などがあります。ただし、歯を抜く必要があるかどうかは、個人の歯並びや顎の骨格などによって異なります。歯科医師が患者さんの状態をしっかりと診て判断する必要があります。
治療後、歯が元の位置に戻ることはありますか?
治療後、歯が元の位置に戻る場合があり、このような状態をリバウンドと呼びます。リバウンドが起こる原因として、以下のようなものが挙げられます。リテーナーの不適切な使用:リテーナーは、矯正治療後に歯を安定させるために必要な装置です。リテーナーを正しく装着せず、継続的に使用しないと、歯が元の位置に戻ることがあります。歯並びに関する生理的変化:年齢を重ねるにつれ、歯並びに影響を与える生理的変化が起こることがあります。このような変化によって、治療後に歯が元の位置に戻ることがあります。

治療時の過程における問題:矯正治療中に問題が発生し、適切な治療が行われなかった場合、リバウンドが起こる可能性があります。

治療後にリバウンドが起こらないようにするためには、リテーナーを適切に使用することが重要です。また、継続的なメンテナンスや定期的な歯科医院でのチェックを行うことで、リバウンドを予防できます。

むし歯や歯周病になるリスクはありますか?
歯列矯正治療中には、歯ブラシが入りにくくなることから、歯垢(プラーク)がたまりやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まることや、装置の摩擦による歯の表面の損傷や、食べ物の挟まりによる歯肉炎なども起こり得ます。そのため、適切な口内ケアを心がけることが大切です。また、治療前にはむし歯や歯周病の治療を受けることが望ましいです。治療中にも、定期的なメンテナンスや検診を受けることで、早期発見・早期治療ができます。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで歯列矯正の仕組みについて解説してきました。

  • 歯列矯正とは、歯並びや咬み合わせの問題を改善するための治療のこと。
  • 歯列矯正にはマウスピース型矯正や舌側矯正(裏側矯正)などの種類もある。
  • 歯列矯正終了後もリテーナーを指示通り使わないとリバウンドが起きてしまう可能性がある。

これらの情報が、歯列矯正の仕組みについての参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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