ワイヤー矯正

歯列矯正中に痛み止めは飲んでもいいの?服用の注意点について詳しく解説します!

歯科矯正 痛み止め

歯列矯正中に痛みがある時、痛み止めを飲んでも良いのでしょうか?本記事では歯列矯正中の痛み止めについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 歯列矯正について
  • 歯列矯正中の痛みについて
  • 歯列矯正と痛み止めについて

歯列矯正中の痛み止めについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

歯列矯正について

歯科矯正について

どんな方に歯列矯正がおすすめですか?
歯列矯正は、歯並びや咬み合わせの問題を解消する治療法です。不正確な歯の位置や咬み合わせは「不正咬合」と称され、以下のような問題を引き起こすことがあります。

  • 笑顔や対人関係での自信喪失
  • 発音の不具合
  • 食事の際の噛み合わせの困難
  • 口の閉じ方の問題や口臭の原因
  • 歯磨きの困難さからむし歯や歯周病のリスク増加

歯列矯正治療は、これらの問題を解消するために、患者さんの自身の歯を用いて整える方法です。矯正装置を使用して、徐々に歯を適切な位置に移動させ、美しい歯並びと適切な咬み合わせの実現を目指します。この治療により、顔の形状や外見にもプラスの影響が期待できます。
このような背景から、歯並びや咬み合わせに関する悩みを持つ方、また、外見や健康面での改善を求める方に歯列矯正は適しています。

歯列矯正にはどのような種類がありますか?
  • ワイヤー矯正
    方法: 歯の表面に装置を取り付け、ワイヤーを通して歯を動かす。
    特徴: さまざまな症例に対応可能。取り外しは不要だが、装置が目立つ。
    審美ブラケット: 金属ではなく、透明や白色の素材で作られたブラケット。目立ちにくいが、費用が高い傾向にある。
  • 舌側矯正
    方法: 歯の裏側に装置を取り付け、ワイヤーを通して歯を動かす。
    特徴: 外からは装置が見えにくいが、高い技術や費用が必要。
  • マウスピース型矯正
    方法: 透明なマウスピースを使用して歯を動かす。
    特徴: 目立ちにくく、取り外しが可能。痛みは少ないが、適応できる症例には限りがある。

これらの方法にはそれぞれメリットとデメリットがあり、患者さんの状態や希望に応じて適切な方法を選択することが大切です。

何歳から歯列矯正できますか?
歯列矯正は、基本的に年齢に制限はなく、6歳から始めることが可能とされています。
矯正治療は永久歯が全て生えた後から始めるものと考えられがちですが、実際には「小児矯正」という6歳~12歳までの子どもを対象とした治療も存在します。この時期の治療は、顎の成長を活用して歯の位置を整えるため、使用する器具や方法が大人の矯正とは異なります。
12歳以降や成人の場合、永久歯が生え揃った状態での矯正治療が主流となります。年齢による矯正治療の制限は特にないのですが、年齢が上がると歯周病のリスクが高まるため、健康な歯や歯周組織が必要となります。また、若い時期に治療を始めると、歯の動きがよりスムーズになるため、早めの治療が推奨されることもあります。

矯正中の痛み

矯正中の痛み

矯正中になぜ痛みを感じるのでしょうか?
矯正治療中に感じる痛みの原因を3つ紹介します。

  • 歯の動き: 矯正治療の主な目的は歯を動かすことです。歯が動くとき、歯と歯を支える歯槽骨の間の組織に圧力がかかり、これが痛みの原因となります。特に治療初期にはこの痛みが強く感じられることが多いとされています。
  • 矯正装置の接触: 特にワイヤー矯正の場合、装置が頬や舌に触れることで痛みや違和感を感じることがあります。また、歯が動くことでワイヤーが突き出て、口の中の粘膜を傷つけることもあります。
  • 食事時の痛み: 歯が動いている状態で食事をすると、特に硬い食べ物を噛むときに痛みを感じることがあります。
痛みの少ない矯正方法を教えてください。
痛みが少ないとされているのは、マウスピース型矯正です。マウスピース型矯正は、ワイヤー矯正よりも痛みが少ないとされています。
マウスピース型矯正は、徐々に歯を動かすための弱い力を使用するのが特徴です。
また、矯正装置が口の中を傷つけるのも低いため、痛みや違和感を感じにくくなります。

歯列矯正と痛み止め

歯科矯正と痛み止め

矯正中に痛み止めを飲んでも大丈夫ですか?
ロキソニンのような鎮痛薬は、矯正治療で歯が移動する際の痛みを和らげる効果が期待できます。
矯正を行っている歯科医院で鎮痛薬の処方を受けられますが、もし処方されない場合や、家にない場合は、一般の薬局での購入も可能です。
痛み止めを飲むデメリットはありますか?
歯列矯正中の痛み止めにはいくつかのデメリットがあります。以下に3つ紹介します。

  • 歯の動きを妨げる: 痛み止めの中には、歯の動きを妨げる成分が含まれていることがあります。そのため、痛み止めを頻繁に使用すると、矯正治療の進行が遅れる可能性があります。
  • 胃への影響: ロキソニンなどの鎮痛剤は、胃に負担をかけることが知られています。特に長期間の服用は、胃の痛みや食欲不振などの副作用を引き起こす恐れがあります。
  • 治療期間の延長: 痛み止めを過度に利用すると、治療期間が長引く可能性が考えられます。これは、痛み止めが歯の動きを遅らせるためです。
痛み止めを飲む際の注意点を教えてください。
歯列矯正中に痛み止めを飲む際の注意点は以下のとおりです。
  • 短期的な服用を推奨:痛み止めは一時的な痛みの軽減にはおすすめですが、長期にわたる服用は推奨されません。これは、痛み止めの成分が矯正治療の進行を遅らせる可能性があるためです。
  • 胃への影響を考慮:ロキソニンなどの鎮痛剤は胃に負担をかける可能性があり、胃痛や食欲不振などの副作用が報告されています。痛み止めを服用する際は、空腹時を避け、食後に摂取することが推奨されています。
  • 市販薬と処方薬の選択:市販の痛み止めの中には、矯正治療の進行を妨げる成分が含まれているものもあります。一方、歯科医院で処方されるアセトアミノフェン系の鎮痛剤は、矯正治療の進行に影響しないとされています。可能であれば、処方薬を選択することが望ましいとされています。
  • 痛みのピークを理解:矯正治療を開始した直後は痛みが強く感じられることがありますが、多くの場合、1週間程度で痛みは軽減します。痛みのピークやその持続期間を理解することで、適切な痛み止めの服用タイミングを見極められます。

これらのポイントを踏まえ、痛み止めの服用は適切に行い、必要に応じて歯科医に相談することが重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで歯列矯正中の痛み止めについてお伝えしてきました。ここまでの要点をまとめると以下の通りです。

  • 歯列矯正は、歯並びが悪い事によって生じる自信喪失や、発音の不具合などの不調を抱える方に向いている
  • 歯が移動することで生じる痛みや食事の際の刺激の痛みなどが、歯列矯正中の痛みの原因である
  • 歯列矯正中に痛み止めは服用できるが、長期的に使用したり痛みの期間やピークを考慮したりして、上手に服用することが大切

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
宮島 悠旗歯科医師(宮島悠旗ブライトオーソドンティクス)

宮島 悠旗歯科医師(宮島悠旗ブライトオーソドンティクス)

愛知学院大学歯学部卒業 / 東京歯科大学千葉病院にて臨床研修医終了 / 東北大学大学院歯学研究科口腔発育学口座顎口腔矯正学分野 助教 / 宮島悠旗ブライトオーソドンティクス起業 / 著書「国際人になりたければ英語力より歯を“磨け”-世界で活躍する人の『デンタルケア』-」(幻冬舎)出版 / 合同会社T&Y Connection設立 / ASIA GOLDEN STARAWARD(企業家賞)受賞 / 著書「歯並び美人で充実人生-幸せを呼ぶゴールデンスマイル-」(合同フォレスト)出版 / 株式会社オーティカインターナショナル認定講師 / 現在は宮島悠旗ブライトオーソドンティクス代表としてフリーランス矯正歯科医を行っている / 専門は矯正歯科(Invisalign®︎、小児矯正、Myobrace®︎、マルチブラケット、アンカースクリュー、PBMオルソ(光加速矯正装置))

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