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部分矯正で後戻りするのはなぜ?後戻りの原因や対処法について解説

部分矯正で後戻りするのはなぜ?後戻りの原因や対処法について解説

「部分矯正で後戻りすることはあるの?」「後戻りを防ぐ方法は?」
部分矯正の後戻りに対してこのような不安を抱えている方も多いと思います。
本記事では、部分矯正の後戻りについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 部分矯正と後戻りについて
  • 部分矯正後の後戻りの原因
  • 部分矯正後の後戻りを防ぐための方法

部分矯正の後戻りについて理解するためにもご参考いただけたら幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

部分矯正と後戻りについて

部分矯正と後戻りについて

部分矯正とはどんな歯列矯正ですか?
部分矯正は、特定の部位、例えば前歯などにに焦点を当てる歯列矯正です。そのため、歯全体ではなく、特に気になる部分の歯並びや咬み合わせの問題を改善することを目的としています。
治療期間は通常の歯列矯正と比べて短く、約2ヶ月から1年程度となることが多く、費用面でも低価格で済む場合が多いようです。しかし、部分矯正は咬み合わせ全体の調整には適していないため、患者さんの歯並びや咬み合わせの状態によっては、適応しない場合もあります。治療を始める前には、歯科医師による精密検査と診断により、部分矯正ができるかの判断が必要となります。
歯列矯正後の後戻りとは何ですか?
歯列矯正で理想の歯並びを手に入れた後に、時間が経つにつれて元の歯並びや咬み合わせに戻ってしまう現象を「後戻り」と言います。
後戻りは、治療前の元の状態まで戻ってしまうことは少ないものの、前歯がわずかに出てきたり、歯間に隙間ができたりするなど、微妙な変化が生じることがあります。後戻りの主な原因は、歯を支える骨が新しい位置に適応する前に、保定装置の使用が不十分であることや、そもそもの骨の質が不安定であることなどが挙げられます。
治療後の歯並びを維持するためには、歯科医師の指示に従って保定装置を適切に使用し続けることが重要です。
部分矯正後の後戻りと親知らずは関係がありますか?
部分矯正後の後戻りと親知らずは、一概に直接の関連があるとは言い切れませんが、親知らずの存在が後戻りに影響を及ぼす可能性は否定できません。
親知らずが正常に生えている場合は問題ありませんが、ななめや横向きで成長している親知らずは、周囲の歯に圧力をかけ、部分矯正で整えた歯並びに影響を与えることがあります。したがって、部分矯正を受ける際には、親知らずの状態についても相談し、必要に応じて抜歯することが推奨されます。
後戻りした歯並びは自分で治せますか?
自力で後戻りした歯並びを矯正しようとする行為は極めて危険です。 例えば、歯を指で押したり、不適切な器具を使用したりして歯に力を加えると、歯や歯茎、さらには歯の神経まで傷つけるリスクがあります。これらの行為は、歯の健康を害するだけでなく、場合によっては歯を失う原因にもなり得ます。
後戻りした歯並びに対処するためには、まず歯科医師の診断を受け、歯列矯正を再開することが重要です。自分の歯並びに関する悩みや疑問がある場合は、迷わず歯科医師に相談しましょう。自己判断で無理な対処を行うことは、結果的に時間と費用の両方を無駄にすることにつながります。

部分矯正後の後戻りの原因

部分矯正後の後戻りの原因

保定期間が不足していたり保定装置を使わないと後戻りしやすいですか?
保定期間が十分でなかったり保定装置を使用しなかったりした場合は、歯列矯正後の後戻りしやすくなります。
歯列矯正は、歯を理想的な位置に移動させることが目的ですが、その新しい位置を維持するためには、治療後の保定期間が重要になります。
この期間中には、リテーナーと呼ばれる保定装置を用いて、矯正で動かした歯を固定し、周囲の骨が新しい位置に適応し、安定するのを待ちます。
保定期間が短かったり、リテーナーの使用を怠ったりすると、歯は元の位置に戻ろうとする力によって、再び不正な位置へと動いてしまいます。したがって、歯列矯正後の歯並びを長期間維持するためには、歯科医師の指示に従って適切な保定期間を設け、リテーナーを正しく、そして継続的に使用することがとても重要です。
歯周病は後戻りの原因になりますか?
歯周病は、歯並びの後戻りに影響を与える可能性があります。
歯周病は、歯を支える骨(歯槽骨)と歯茎に損傷を与える病気で、進行すると歯槽骨が溶けて歯の安定性が低下します。歯列矯正では、歯を移動させる過程で一時的に歯槽骨が不安定になりますが、治療後には保定期間を設けてこれを固定します。しかし、歯周病が原因で歯槽骨がすでに損傷している場合、歯が新しい位置にしっかりと固定されにくく、これが後戻りのリスクを高めることになります。
歯列矯正を家の建て替えに例えると、歯槽骨はその土台にあたります。どんなに美しく整った家を建てても、土台が弱ければ持続性に欠け、崩れやすくなります。同様に、歯周病によって弱まった歯槽骨では、歯列矯正で整えた歯並びが長持ちしにくいのです。
そのため、歯列矯正中だけでなく、治療後も歯周病の予防とケアは、美しい歯並びを維持するために重要です。
歯ぎしりや食いしばりで後戻りするのはなぜですか?
歯ぎしりや食いしばりは、就寝中などに無意識に行われることが多く、歯に過度な圧力をかけ続けます。
歯列矯正によって新しい位置に移動した歯は、周囲の骨組織によって支えられていますが、この骨組織が新しい歯の位置に適応し、固定するまでには時間がかかります。
その際に、歯ぎしりや食いしばりによる過度な力がかかることで、固定が妨げられ、歯が元の位置に戻ろうとする力が強まるため、後戻りが起こりやすくなります。さらに、舌の癖、特に舌を前歯に押し付ける癖がある場合も、同様に後戻りを促進します。
これらの癖を持つ人は、歯列矯正後も継続的にこれらの問題に対処することが重要です。
奥歯の噛み合わせが悪いと後戻りの原因になりますか?
奥歯の噛み合わせが悪い状態は、歯列矯正後の後戻りの一因となり得ます。
部分矯正では前歯のみを対象に治療を行うことが多いようですが、もし奥歯の噛み合わせが正しくなければ、全体のバランスを崩し、結果として前歯に不自然な力がかかり、治療後の美しい歯並びが保たれにくくなります。
奥歯の噛み合わせが悪いと、咀嚼の際に適切な力が歯に伝わらず、歯や顎に不均等な負担がかかることになります。この不均等な力が長期間作用することで、歯は徐々に移動し始め、これが後戻りの原因になるのです。
さらに、前歯にかかる圧力が増すことで、歯列矯正によって得られた理想的な位置からずれ、出っ歯や受け口などの不正咬合が再発する可能性があります。

部分矯正後の後戻りを防ぐための方法

部分矯正後の後戻りを防ぐための方法

後戻りを防ぐための保定期間や保定装置について教えてください。
治療が完了しても、歯の元の位置に戻ろうとする力が働き続けるため、保定装置と保定期間が後戻りを防ぐ重要な役割を果たします。保定期間は、治療を終えた後に設けられる期間で、この間、歯が新しい位置に安定するのを助けます。
期間の長さは個人差があり、歯列矯正の複雑さや患者さんの歯の状態によって異なりますが、数ヶ月から数年に及ぶことがあります。
保定装置、すなわちリテーナーには、固定式と取り外しができる可動式の二種類があります。
固定式リテーナーは主に歯の裏側に固定され、24時間体制で歯を支えます。一方、可動式リテーナーは、使用者が自分で取り外しができ、指定された時間帯に装着します。どちらのタイプも、歯を新しい位置に保持し、後戻りを防ぐために重要です。
リテーナーの種類や使用方法は、治療を担当した歯科医師が患者さんの状態にあったものを推奨してくれるでしょう。
後戻りを防ぐために、定期的なメンテナンスは必要ですか?
歯列矯正後の後戻りを防ぐためには、定期的なメンテナンスが重要です。
治療が完了しても、歯は動き続けるため、定期的なチェックと適切なケアが必要になります。
メンテナンスには、歯並びの状態のチェックのほか、むし歯や歯周病などの口腔内トラブルの予防や早期発見が含まれます。また、治療後の満足感によって、日々のケアや定期的なメンテナンスがおろそかになることがないよう、患者さんには意識的な努力が求められます。
どのような悪習慣を改善すると、後戻り防止になりますか?
歯列矯正後の後戻りを防ぐためには、日常生活の中で無意識に行っている悪習慣を改善することが重要です。これらの習慣は、歯や顎に不自然な圧力をかけ、歯列矯正によって得られた理想的な歯並びを崩す原因となります。
特に注意すべき悪習慣には以下のものがあります。
  • 歯ぎしりや食いしばり
  • 舌で前歯を押したり、唇を吸い込んだりする癖
  • 口呼吸
  • 頬杖や姿勢の悪さ

これらの習慣は、ときには治療期間の延長や、治療結果の後戻りを引き起こす原因にもなり得ます。そのため、歯列矯正を受ける際は、これらの習慣に注意し、必要に応じて歯科医師の指導のもとで改善に努めることがおすすめです。

部分矯正ではなく、全体矯正をすることで後戻りを予防できますか?
部分矯正と全体矯正は、歯並びの状態や治療目的によって異なりますが、後戻りを予防するという観点からは、全体矯正がおすすめされます。部分矯正は特定の歯や前歯のみを対象に行われ、軽度の歯並びの問題に対処します。これに対して全体矯正は、口腔内全体のバランスを考慮し、奥歯を含む全ての歯に対して治療を行います。
全体矯正の大きなメリットは、噛み合わせ全体を考慮して治療を行うため、歯並びだけでなく噛み合わせの問題も根本から解決できる点にあります。
ただし、治療終了後の保定期間と保定装置の適切な使用は、全体矯正でも部分矯正でも同様に重要です。保定装置の着用を怠ると、どちらの歯列矯正でも後戻りのリスクが高まります。そのため、歯列矯正を選択する際は、治療方法だけでなく、治療後のメンテナンスや自己管理の重要性も考慮する必要があります。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで部分矯正の後戻りについてお伝えしてきました。
部分矯正の要点をまとめると以下の通りです。

  • 歯列矯正で理想の歯並びを手に入れた後に、時間が経つにつれて元の歯並びや咬み合わせに戻ってしまう現象を「後戻り」
  • 保定期間が短かったり、リテーナーの使用を怠ったりすると、歯は元の位置に戻ろうとする力によって、後戻りしてしまう場合がある
  • 歯列矯正後の後戻りを防ぐためには、定期的なメンテナンスが重要

部分矯正後の後戻りには、いくつかの原因がありますが、治療完了後のケアが大切です。 治療後の歯並びを維持するためにも、歯科医師の指示に従って保定装置を適切に使用しましょう。

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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