ワイヤー矯正

歯科矯正治療にはどんな種類があるの?治療法や費用について詳しく解説します!

特化型矯正

歯科矯正治療はどんな種類があるのかを知っていますか? 本記事では歯科矯正治療にはどんな種類があるの?治療法や費用について以下の点を中心にご紹介します。

  • 全体矯正について
  • 部分矯正について
  • 自分に合う治療法を探すポイント

歯科矯正治療にはどんな種類があるのかについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

全体矯正と部分矯正

全体矯正と部分矯正

全体矯正と部分矯正はどのような違いがあるのでしょうか?以下で解説していきます。

全体矯正

全体矯正は、歯並びや咬合の問題を総合的に改善するための歯科矯正治療です。この治療では、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などの矯正装置を使用して、歯を正しい位置に移動させます。
全体矯正の目的は、美しい歯並びだけでなく、咬合の安定性や噛み合わせの改善も含まれます。歯並びの不正や咬合異常は、見た目だけでなく、咀嚼機能や発音にも影響を与えるため、健康的な口腔環境を実現するために重要な治療法です。
全体矯正の治療期間は個人によって変わりますが、通常は数ヶ月から数年にわたる長期の治療になります。
全体矯正の費用は、治療の種類や症例の複雑さによって変わります。一般的に80-150万円程度に及ぶことがあります。治療費用や保険の適用については、歯科医師と相談し、詳細な見積もりと治療計画を立てることが重要です。

部分矯正

部分矯正は、前歯の一部の歯列を対象に行われる歯科矯正治療です。主に前歯のゆがみや隙間の修正に使用されます。部分矯正の費用は、治療の内容や症例の複雑さによって変わりますが、一般的な目安価格帯は10,000円から40,000円程度です。
部分矯正では、通常ワイヤー矯正やマウスピース矯正が使用されます。ワイヤーとブラケットは金属製の矯正装置で、歯に装着されたワイヤーを調整することで歯列を移動させます。アライナーは透明なプラスチック製のマウスピースで、透明性が高く目立ちにくいため、見た目への配慮が求められる場合に選ばれることがあります。
部分矯正は、全体の矯正治療より短期間での治療が可能なことが特徴です。また、部分矯正の費用は他の矯正治療より低い傾向があります。しかし、個別の症例や治療計画によって費用は異なるため、歯科医師との相談や診断を受けることが重要です。

歯科矯正の治療法

歯科矯正の治療法

歯科矯正の治療法はいくつあるのでしょうか。
以下で解説していきます。

表側矯正

表側矯正は、歯並びの改善や咬合の調整を目的とした一般的な歯科矯正治療法です。この治療法では、歯に装着されるブラケットとワイヤーを使用して、歯を正しい位置に移動させます。
治療のステップは、まず歯の表面にブラケットを取り付け、それぞれの歯をワイヤーで結びつけます。ワイヤーは定期的に調整され、力がかかることで歯の移動を促します。治療の期間は個人の状況により変わりますが、通常は数ヶ月から数年にわたる場合があります。
表側矯正は、装置が外側に付いているため、目立つことがありますが、最近では透明ブラケットや歯の色のブラケットなどもあり、目立ちにくくなっています。

裏側(舌側)矯正

この方法では、裏側に装置を配置するため、外見上は目立ちにくく、見た目の美しさを保ちながら歯の位置を調整できます。
裏側矯正は、従来のワイヤーブレースと同様に、歯にブラケットとワイヤーを取り付けることで歯を動かしていきます。しかし、ブラケットとワイヤーは歯の裏側に配置されるため、人目に付きにくく、日常生活に支障が出にくいです。
裏側矯正は、見た目の美しさだけでなく、咬合の改善や歯並びの調整にもおすすめです。また、裏側に装置を配置することで、舌や口蓋との摩擦や違和感が少なく、快適な治療を受けられます。
ただし、裏側矯正は一般的な表側矯正よりも高額な治療費がかかることがあります。

ハーフリンガル矯正

この治療法では、矯正装置(ブラケットとワイヤー)を上あごの歯の裏側に装着することで、目立たないように矯正します。下あごの歯には表側に矯正装置を装着します。見た目の美しさを保ちながら歯の位置を修正できます。
ハーフリンガル矯正の利点は、装置が歯の裏側にあるため、外見上は目立ちにくいことです。また、発音や口腔内の快適さが向上し、ブラケットが外れる心配もありません。治療期間や治療内容は個人の症状によって変わりますが、通常は数ヶ月から数年かかる場合があります。
ハーフリンガル矯正は、一部の症例に適している治療法であり、歯並びを改善するための選択肢の一つです。

マウスピース矯正

この治療法では、特製の透明なマウスピース(アライナー)を装着して歯を徐々に移動させます。マウスピースは透明で目立たず、取り外し可能なため、生活の中での使用が便利です。
マウスピース矯正の利点は、装着時に快適さを感じられることや、食事や歯磨きの際にマウスピースを外せることです。また、歯科医院での定期的なチェックアップとマウスピースの交換が必要ですが、通院回数は少なくて済みます。
マウスピース矯正の効果や治療期間は、個人の症例によって変わりますが、軽度から中等度の歯並びの問題に対して適切です。治療期間は数ヶ月から1年程度とされています。
ただし、重度の歯並びの問題や顎の骨格異常に対しては、他の矯正治療法が適している場合があります。

インプラント矯正

通常の矯正治療と異なり、歯を引っ張るのではなく、人工の歯根を顎の骨に埋め込みます。
この治療法では、まず顎の骨にインプラントを埋め込み、その上に矯正装置を取り付けます。インプラントはしっかりと顎の骨に結合し、歯を補う強固な土台となります。矯正装置は歯を徐々に移動させ、正しい位置に整えます。
インプラント矯正は、欠損した歯を補うだけでなく、歯並びの改善や咬合の調整にもおすすめです。また、矯正装置が目立たないため、美しさと機能性を両立できます。
ただし、インプラント矯正は手術を伴うため、十分な検査と診断が必要です。

ワイヤー矯正装置の種類

ワイヤー矯正装置の種類

ワイヤー矯正装置の種類について知っていますか?
以下で解説していきます。

メタルブラケット

ワイヤー矯正装置の一種であるメタルブラケットは、歯並びを改善するために使用される人気のある治療法です。メタルブラケットは、金属製のブラケットを歯に取り付け、ワイヤーで繋いで歯の移動を促進します。メタルブラケットは丈夫で信頼性があります。
さらに、最近のメタルブラケットは小型化され、装着時の不快感が少なくなりました。しかし、見た目が目立つことが欠点とされることもあります。治療期間は個人の状態によって変わりますが、通常は1年以上かかることが一般的です。

クリアブラケット

クリアブラケットは、従来のメタルブラケットより透明性が高く、装着時に歯の外見に影響を与えにくい特徴があります。
クリアブラケットは、セラミックやポリカーボネートなどの素材で作られており、歯の色に近い色調を持っています。そのため、他人に気づかれにくく、自然な笑顔を保てます。
クリアブラケットは、矯正治療の過程で歯に力を加えるため、しっかりと固定される必要があります。また、正確な装置の取り付けと調整が必要です。歯科医師は、患者の症例に合わせて適切なクリアブラケットを選び、適切なタイミングで調整します。

セラミックブラケット

セラミック製の素材を使用しており、歯に自然に溶け込むような見た目を実現します。そのため、メタルブラケットより目立ちにくく、美しい笑顔を保ちながら治療を進められます。
セラミックブラケットは、歯科材料の進歩により、耐久性や強度が向上しています。さらに、着色しにくい性質を持つため、飲食物の色素による変色が少なくなるという利点もあります。 ワイヤー矯正 において、セラミックブラケットは歯並びの矯正に効果が期待でき、一般的に使用される装置の一つです。ただし、メタルブラケットよりやや高価な傾向があります。

ホワイトワイヤー

ホワイトワイヤーは、従来の金属ワイヤーよりも目立ちにくい、透明感のある材料で作られています。
ホワイトワイヤーはエステティックな面で優れており、見た目への配慮が求められる方に人気です。透明で自然な歯の色に近いため、他人に装置に気付かれにくく、自然な笑顔を保てます。
また、ホワイトワイヤーは耐久性にも優れています。しっかりとした力学的性質を持ちながらも、色素沈着や変色が起こりにくい特徴があります。そのため、矯正治療の期間中でも美しい白さを保ちながら、歯列矯正できます。

マウスピース矯正の商品

マウスピース矯正の種類

マウスピース矯正はどのような商品があるのでしょうか?
以下で解説していきます。

インビザライン

インビザラインは、マウスピース矯正の一種であり、透明なプラスチック製のマウスピースを使用して歯列を調整します。この矯正方法は、見た目が自然で目立たず、取り外しも可能なため、多くの人に選ばれています。
まず、歯科医師が口腔内のスキャンやレントゲンを撮り、3Dモデルを作成します。その後、このモデルを基に、数枚のマウスピース(アライナー)が作成されます。各アライナーは数週間ごとに交換され、徐々に歯を移動させていきます。
インビザラインの利点は、目立たない装置や取り外し可能な性質にあります。ただし、インビザラインの適用範囲は症例によって変わります。複雑な矯正が必要な場合には、他の矯正方法が適していることもあります。

アソアライナー

アソアライナーは、マウスピース矯正の一種であり、透明なプラスチックのマウスピースを使用して歯列を調整します。この方法は、従来のワイヤーブレースより目立ちにくく、取り外し可能であるため、快適な治療が可能です。
アソアライナーの治療は、まず歯科医師が口腔内のスキャンやレントゲンを撮り、3Dのモデルを作成します。その後、歯科医師がモデルをもとに治療計画を立て、複数のマウスピースを作製します。患者は指示通りに毎日マウスピースを着用し、定期的に新しいマウスピースに交換していくことで歯列を徐々に調整します。
アソアライナーの利点は、見た目の美しさや取り外し可能性に加え、食事や歯磨きの際にマウスピースを外せることです。また、口内の摩擦や痛みが少なく、短い期間で治療できます。
ただし、アソアライナーは全ての矯正症例に適しているわけではありません。

キレイライン

この方法では、特製の透明なマウスピースを装着し、歯を徐々に移動させることで矯正しています。
キレイラインは、従来のワイヤーブレースより目立たないため、見た目への影響が少なく、快適に使用できます。また、マウスピースは取り外し可能なので、食事や歯磨きの際にも便利です。
治療の進行に合わせて、週ごとに新しいマウスピースに交換していくことで、歯を徐々に移動させていきます。治療期間や具体的なプランは個人の状態によって変わりますが、一般的には数ヶ月から1年程度の期間がかかる場合があります。
キレイラインは、軽度から中等度の歯並びの問題に適切であり、痛みや違和感も少ないとされています。しかし、重度の矯正が必要な場合や特定の症例には適していないこともあります。

歯科矯正治療にかかる費用と期間

歯科矯正治療にかかる費用と期間

歯科矯正治療の費用と期間がどのくらいかかるのでしょうか?
以下で解説していきます。

表側矯正

一般的な表側矯正の費用の相場は、約60万円から130万円程度です。ただし、治療内容やクリニックによって値段は異なることがあります。
また、矯正治療の期間も個人の状態によって変わりますが、通常は1年以上が必要です。治療期間は矯正の軽重や歯の移動の必要性によって変わるため、正確な期間は歯科医師との相談が必要です。
表側矯正は、裏側(舌側)矯正やハーフリンガル矯正より費用が抑えられる方法とされています。しかし、治療費用には矯正装置代金の他にも診断やレントゲン、定期的な調整などの費用が含まれます。

裏側矯正

裏側矯正(リンガル矯正)は、裏側に装置を取り付けるため、見た目には目立ちませんが、表側矯正より費用が高くなる傾向があります。一般的な費用の相場は約110万円から180万円程度です。ただし、症例やクリニックによっても費用に差があるため、正確な見積もりを医院で受けることが重要です。
また、矯正治療の期間も個人の症状によって変わりますが、一般的には1年半から2年程度が目安とされています。治療の進行や患者の協力度によって期間が変わることもあります。

ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正は、上あごの歯の裏側に装置を取り付けるため見た目が自然でありながらおすすめの矯正法です。費用は約80万円から150万円程度で、治療期間は約1年半から2年ほどかかることが一般的です。ただし、症例によっては期間や費用が変動する場合もあります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、プラスチック製の透明なマウスピースを使用し、歯の移動を促す方法です。費用は治療の程度、治療期間、使用されるマウスピースのブランドによって変わります。一般的な目安価格帯は、約60万円から100万円程度です。
期間に関しては、軽度の矯正であれば数ヶ月から半年程度で効果が現れることもありますが、症例の重症度や治療目標によっては1年以上の期間が必要な場合もあります。

自分に合う治療法を探すポイント

自分に合う治療法を探すポイント

自分に合う治療法を探すにはどうすればいいでしょうか?
以下で解説していきます。

自分の歯並びが適応症例か確認する

まず、自分の歯並びがどの治療法に適応されるかを確認することが重要です。歯並びの問題や咬合の不良を自覚し、歯科医師に相談しましょう。歯科医師は症例の診断や治療プランの提案ができます。

痛みの程度

自分に合う治療法を探すポイントは、痛みの程度です。矯正治療には一時的な痛みが伴うことがありますが、治療法によってその程度は変わります。例えば、ワイヤー矯正は初期の違和感や痛みが生じる場合がありますが、徐々に慣れていきます。一方、アライナーは痛みが少なく、取り外しができる利便性もあります。痛みの程度や我慢の限界に合わせて、自分に適切な治療法を選ぶことが重要です。

治療期間や通院頻度

治療期間は症例によって変わります。短期間で結果を求める場合は、ワイヤー矯正よりもマウスピース矯正が適しています。通院頻度も重要で、忙しいスケジュールに合わせるためには、ワイヤーのような定期的な調整が必要な治療法よりも、マウスピースのような自宅での管理が容易な方法が適しています。

支払える値段か

費用を考慮しましょう。自分が支払える範囲の費用かどうか確認し、治療にかかる総費用や分割支払いのオプションについても確認します。

自己管理ができるかどうか

本自己管理ができるかどうかも重要です。矯正治療は定期的な調整やケアが必要ですので、治療期間中はブラッシングや食事の制限などの指示に従えるかを確認しましょう。自分の生活スタイルや日常の負担を考慮しながら、治療法を選ぶことが成功への鍵となります。

まとめ

まとめ

歯科矯正治療にはどんな種類があるのかについてお伝えしてきました。歯科矯正治療にはどんな種類があるのかについての要点をまとめると以下の通りです。

  • 全体矯正は、歯並びや咬合の問題を総合的に改善するための歯科矯正治療のこと
  • 部分矯正は、前歯の一部の歯列を対象に行われる歯科矯正治療のこと
  • 自分の生活スタイルや日常の負担を考慮しながら、治療法を選ぶことが成功への鍵

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄歯科医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄歯科医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄歯科医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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