ワイヤー矯正

歯列矯正にかかる平均期間はどのくらい?矯正治療には時間がかかる理由について徹底解説!

歯科矯正 期間 平均

歯の矯正治療を検討中の皆さん、気になるのは治療にかかる時間ではないでしょうか?実際、矯正治療には様々な要因が関与し、その結果、治療期間が決まります。 本記事では歯列矯正にかかる平均期間について以下の点を中心にご紹介します。

  • 歯列矯正の平均期間
  • 矯正治療に時間がかかる理由
  • 矯正治療を早く終わらせるコツ

歯列矯正にかかる平均期間について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

矯正にかかる平均期間

矯正にかかる平均期間

部分矯正は治療期間が短いですか?
一般的に言えば、部分矯正は他の矯正治療に比べて治療期間が比較的短いとされます。 ただし、具体的な治療期間は患者の歯の状態や治療目標によって異なります。
部分矯正は主に前歯の矯正治療を指し、歯の動かすべき距離が短いため、典型的には数カ月から1年程度で治療が完了することがあります。
ただし、部分矯正を選択する際には特定の条件が必要です。かみ合わせに重大な問題がなく、歯の軽微な不正がある場合に部分矯正が適しています。
全体矯正にかかる期間を教えてください。
全体的な矯正治療の期間は、一般的に1年半~2年半程度かかります。ただし、この期間は平均的な治療期間であり、患者の歯の状態や治療方法によって異なることがあります。 一部の症例では治療期間が短く、他の症例では長くなることがあります。歯並びの症状や治療計画に合わせて、歯科医師との相談を通じて具体的な期間が決定されます。
マウスピース型矯正にかかる期間を教えてください。
マウスピース型矯正の治療期間は、症状の重さにより異なります。軽度の症状の場合、数ヶ月で治療を完了させることも可能とされています。
ただし、マウスピース型矯正は、ワイヤー矯正よりも治療期間が長くかかる傾向にあります。
マウスピース型矯正の利点は、金属のブラケットを使用しないため、見た目が気にならないことや、簡単に取り外せることです。治療の速さよりも、治療過程での快適さを優先する際、マウスピース型矯正は魅力的な選択肢と言えます。
ただし、注意が必要な点は、一部の症状に対してはワイヤー矯正が必要であり、また、マウスピース型矯正を選んだ場合でも、治療にやや時間がかかる可能性があることです
裏側矯正は表側矯正より治療期間が長いですか?
現代の裏側矯正と表側矯正の治療期間にはほとんど差がないとされています。以前は、裏側矯正に時間がかかるとされていましたが、治療方法やブラケットの進化により、その差はほとんどなくなっています。 現代の裏側矯正は治療期間において、表側矯正とほぼ同等のスピードで治療を進めることが可能とされています。そのため、どちらの矯正方法を選ぶかは、患者の個別の好みやニーズに合わせて決定していいでしょう。

矯正治療には時間がかかる理由

矯正治療には時間がかかる理由

骨が変化するから時間がかかるのですか?
矯正治療において時間がかかる理由は、歯の根が埋まっている骨が変化する過程にあります。この変化は、「骨代謝」と呼ばれる生理的プロセスに基づいています。
骨代謝は、古い骨を破骨細胞という細胞によって分解・吸収し、同時に新しい骨を骨芽細胞という細胞によって形成する一連のプロセスです。矯正治療では、歯に圧力をかけて歯槽骨の変化を促し、歯の位置を調整します。この工程には、歯槽骨の骨代謝が関与しています。新しい骨が形成され、古い骨が吸収されることで、歯が移動し、望ましい位置に移ります。この骨代謝のプロセスは、時間を要するため、矯正治療には時間がかかるのです。歯を持続的に移動させ、骨がその変化に適応するには、個人の状態や治療目標に応じて数ヶ月~数年程度かかることがあります。
要するに、歯の位置を変えるためには骨の変化が不可欠であり、それが治療期間の一因です。
歯どうしが引っ張り合うから時間がかかるのですか?
歯を大きく動かすのに時間がかかる理由の一つに、歯どうしが引っ張り合う現象が挙げられます。矯正治療では、歯に矯正装置を取り付け、特定の歯を移動させるために引っ張り、力をかけます。しかし、歯を固定するべき奥歯にも同時に影響を及ぼすため、歯どうしの間で引っ張りっこのような状態が生じます。この現象により、例えば前歯を下げたい場合でも、奥歯が前に移動したり、傾いたりすることがあります。
歯の連鎖的な反応が治療の進行を複雑にし、時間がかかる要因の一つとなります。

矯正治療を早く終わらせるために気を付けること

矯正治療を早く終わらせるために気を付けること

決められた装着期間を守ることで早く終わらせられますか?
マウスピース型矯正を選んだ場合、治療が早く終わらせる秘訣は、指定された時間に装置をしっかりと装着することです。通常、マウスピース型矯正の治療計画では、1日に約20時間、つまりほぼ一日中、装置を歯に装着する必要があります。
マウスピース型矯正は取り外し可能な特徴があり、歯のケアや食事が楽にできます。しかし、装置を適切な時間だけ着けないか、着け忘れると、歯の移動が遅れ、治療期間が長引いてしまうことがあります。つまり、装着期間を厳守することは、治療を早める大事な要素です。
早く治療を終わらせるためにも、患者さん自身の協力が必要です。
むし歯や歯周病にならないように注意した方がいいですか?
歯列矯正中は、歯に装置が取り付けられた状態が続くため、むし歯のリスクが高まります。むし歯が発生すると、治療が一時的に中断され、むし歯治療が必要になることもあります。特に、ワイヤー矯正の場合は通常装置を取り外さないため、食事や歯磨きが通常より難しく、むし歯の発生リスクが増加します。
しかし、マウスピース型矯正の場合、矯正装置を一時的に外せることがあり、むし歯治療が可能な場合もあります。 むし歯や歯周病を予防するためには、口内環境に特に注意を払う必要があります。日常的な口腔ケアと定期的な歯科検診を怠らず、特に矯正装置のお手入れに注意を払いましょう。適切な歯磨きやフロスの使用、食事後の歯のクリーニングが重要です。
むし歯や歯周病のリスクを最小限に抑え、矯正治療を順調に進めるために、口腔衛生に対する意識とケアが不可欠です。
リテーナーは必要不可欠ですか?
リテーナーは必要不可欠です。矯正治療を終えた後、油断せずにリテーナーを装着することは非常に重要です。なぜなら、わざわざ長い時間をかけて整えた歯が、リテーナーなしでは元の位置に戻ってしまう可能性があるからです。 保定期間は治療の一環であり、歯が新しい位置に確実に固定されるために必要です。治療が終了したら、歯科医師から指示された期間にわたってリテーナーを着用することが大切です。
リテーナーは歯を安定させ、歯並びを維持するために必要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで歯列矯正にかかる平均期間についてお伝えしてきました。歯列矯正にかかる平均期間の要点をまとめると以下の通りです。

  • 歯列矯正の平均期間は、通常1年半から2年半で個人の状態に応じて変化する
  • 矯正治療に時間がかかる理由は、歯の骨の変化や歯同士の相互影響などによる
  • 矯正治療を早く終わらせるためには、リテーナーやケアを適切に行い、定期的な検診を受けることが大切

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
宮島 悠旗医師(宮島悠旗ブライトオーソドンティクス)

宮島 悠旗医師(宮島悠旗ブライトオーソドンティクス)

愛知学院大学歯学部卒業 / 東京歯科大学千葉病院にて臨床研修医終了 / 東北大学大学院歯学研究科口腔発育学口座顎口腔矯正学分野 助教 / 宮島悠旗ブライトオーソドンティクス起業 / 著書「国際人になりたければ英語力より歯を“磨け”-世界で活躍する人の『デンタルケア』-」(幻冬舎)出版 / 合同会社T&Y Connection設立 / ASIA GOLDEN STARAWARD(企業家賞)受賞 / 著書「歯並び美人で充実人生-幸せを呼ぶゴールデンスマイル-」(合同フォレスト)出版 / 株式会社オーティカインターナショナル認定講師 / 現在は宮島悠旗ブライトオーソドンティクス代表としてフリーランス矯正歯科医を行っている / 専門は矯正歯科(Invisalign®︎、小児矯正、Myobrace®︎、マルチブラケット、アンカースクリュー、PBMオルソ(光加速矯正装置))

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