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歯科矯正治療の途中で海外へ!?対応策とスムーズな継続方法

歯科矯正治療の途中で海外へ!?

歯科矯正治療の途中で海外に行く機会がある方必見! 本記事では歯科矯正治療の途中で海外に行くもしくは行く機会がある方向けに以下の点を中心に解説していきます。

  • 日本と海外との歯科矯正治療の違い
  • 歯科矯正治療の途中で海外に転勤・留学する方への対策や保険について
  • 歯科矯正治療の中断について

海外の歯科矯正治療についてや歯科矯正治療の途中で海外に行く機会がある際はこの記事を参考にしてくださると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

歯科矯正治療について

歯科矯正治療について

歯科矯正治療はどれくらいの期間を要しますか?
歯科矯正の期間は一般的に1年〜2年半ですが、個人や治療方法によって異なります。部分矯正は数ヶ月〜1年程度、全体矯正は1年〜2年半が目安です。症状に応じた適切な治療を行い、スムーズな結果を得るためには注意が必要です。
どれくらいの頻度で通院する必要がありますか?
矯正治療の通院頻度は治療方法によって異なります。舌側矯正(リンガル矯正・裏側矯正)では通常3週間に1度のペースで通院が必要です。マウスピース型矯正(インビザライン)では1ヶ月〜3ヶ月に1度の来院が一般的です。ただし、オプション治療や治療の段階によって通院頻度は変動することがあります。矯正治療中は、歯の動きや症状により頻度が異なるため、クリニックとの相談が重要です。マウスピース型矯正は患者自身で装置を付け替えるため、比較的通院頻度が少なくて済む特徴があります。
日本と海外とで歯科矯正に違いはありますか?
違いとしては以下が挙げられます。

  • 健康保険制度の有無: 日本は健康保険制度があり、海外では全額負担が一般的。
  • 歯列矯正治療への意識: 日本人は虫歯や歯周病予防の意識が高く、海外では将来の医療費削減を目的に歯列矯正治療が行われる。
  • 治療費の為替影響: 海外では為替相場によって治療費が変動するため注意が必要。
  • アメリカの保険制度: アメリカでは矯正治療に保険が効くが、日本の健康保険と異なり個人が保険に入り積み立てる形式。
  • イギリスの健康保険: イギリスでは18歳以下の矯正治療が健康保険で無料提供されるが、19歳以上は自己負担。
  • 韓国の歯の文化意識: 韓国では歯並びへの意識が高く、治療費が日本より半分程度で多くの人が矯正治療を受ける。

歯科矯正治療の途中で海外に転勤・留学する方へ

歯科矯正治療の途中で海外に転勤・留学する方へ

歯科矯正治療の途中で海外転勤・留学が決まった場合はどうすればいいですか?
転居が決まったら、すぐに矯正歯科医院に連絡しましょう。可能な限り転居先に近い医院を紹介します。スムーズな治療再開のために、模型・レントゲン・写真・検査資料・転院依頼書などの転院資料を作成します。同じ医院で治療を続けることが望ましいですが、通院が難しい場合は現在の医院に相談し、転居先の矯正歯科医院に紹介状などの資料を揃えてもらいましょう。治療の中断の場合は、リテーナーの準備や装置の撤去が必要です。通院が難しくなりそうなら、早めにかかりつけ医に相談しましょう。
海外渡航中も歯科矯正治療を続けるにはどうすればいいですか?
海外渡航中も歯科矯正治療を続けるためには、2つの選択肢があります。まず、転居先の矯正歯科医院に治療を引き継いで継続する方法があります。その際、現在の治療内容や進行状況を転居先の医院に提供し、治療を続けることができます。 もう1つは遠距離通院して治療を完了する方法です。遠方に転居・留学・出張などで通院が難しい場合、治療を終えるまで通院を続けることができます。ただし、通院頻度や費用面を考慮する必要があります。 転院時には、治療方針や装置、料金体系に違いがあることに注意が必要です。紹介状や資料を持参または郵送し、スムーズな引き継ぎを心掛けましょう。また、費用については日本矯正歯科学会の指針に基づいて精算・返金が行われることが一般的ですが、医院ごとに異なる場合もありますので主治医に相談してください。 特に舌側矯正装置を使用している場合は、転院先の医院が対応していないこともあるため、装置を外して別の装置に着け替えることも考慮されます。海外への留学や出張の際には、表側に矯正装置をつけている場合はほとんどのケースで紹介が可能ですが、舌側矯正装置の場合は一時的に装置を外し、帰国後に再開することも検討されます。
歯科矯正と海外保険の関係について教えてください
アメリカの矯正治療は保険が効くこともありますが、日本の健康保険とは異なり、個人が加入する生命保険のようなシステムです。イギリスでは18歳以下の矯正治療は健康保険で無料で受けられますが、19歳以降は保険が効かず費用がかかることがあります。 一般的には、矯正治療の途中で長期間にわたり海外に転居する(留学など)のはお勧めできません。国内ですと矯正歯科専門医のネットワークがあり転院は比較的容易ですが、海外ですと同じような方法で矯正治療を行う矯正歯科医院を探すのが難しいことと、治療費が割高になります。また、転院先が決まるまで数か月かかることがあり、その間は矯正装置の調整ができないので、装置が外れるなどのトラブルが生じた場合、対処が困難だからです。従いまして、矯正治療を終了してから海外に転居するか、海外から帰国してから歯科矯正治療を開始するのが望ましいと言えます。 フランスでは、国民健康保険が治療費の7割を負担し、残りの3割が自己負担となりますが、上限は120ユーロ(約16,000円)です。日本では特定の症例にしか保険が適応されませんが、フランスでは16歳までは矯正治療費にも適用されます。ただし、17歳になると全額自己負担となるため、フランスでは早めに子供たちが歯科矯正治療に通い始めることが一般的です。イギリスとも似ています。 海外の保険制度は国ごとに異なるため、留学や海外での矯正治療を考える際には現地の保険制度を事前に調査し、適切な対応を検討することが重要です。

歯科矯正治療の中断について

歯科矯正治療の中断について

歯科矯正治療を中断した場合どうなりますか?
矯正治療は自由診療であるため、治療費も高額です。中断する場合は、カウンセリング時の契約内容によりますが、法律的には行った治療分の費用のみを支払えば良いことになります。一括払いしていた場合でも、未受けの治療に対しては返金の可能性が高いでしょう。 保険診療とは異なり、矯正治療は自由診療なので中止した場合の支払いの義務はありません。ただし、クレジット会社が関与している場合は、連絡や確認が必要になることもあります。治療計画に狂いが生じるため、治療期間が長引くこともありますし、治療内容に変更が生じる可能性もあります。 治療費用の支払い方式によって手続きが異なることもあります。一括払いがクレジット払いの場合は、歯科医院では返金できないため、カード会社に連絡して返金の手続きが必要です。一方、処置別払い制の場合は通院ごとに費用を支払うため、中断しても返金の必要はありません。 したがって、治療を中断する際には、歯科医院との契約内容や支払い方式を事前に確認し、スムーズな手続きを心掛けることが重要です。
歯科矯正治療を中止して元の歯並びに戻せますか?
矯正治療を途中で止めると、全てがムダになるだけでなく、元の歯並びよりも悪い状態に後戻りする可能性があります。治療で動かした歯は後戻りが起こり、治療の成果は失われます。さらに、噛み合わせが中途半端な状態になることもあります。 特に抜歯した場合は、スペースがそのまま残り、歯と歯の間に極端な隙間が生じるか歯が傾くこともあります。治療計画に共感できなかったり、説明が不足していた場合、治療を中止したくなることもあります。 抜歯を避けるための治療計画が変更されるケースもありますが、予測が難しいため、一度動かした歯を元に戻すことは困難です。このようなトラブルを避けるには、カウンセリングで治療計画の可能性を含めて相談し、納得した上で治療を進めることが重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで、歯科矯正治療途中の海外渡航についてお伝えしてきました。 歯科矯正治療途中の海外渡航の要点をまとめると以下の通りです。

  • 日本と海外の歯科矯正治療の違いには保険制度の有無や、歯列への意識の差などがある
  • 歯科矯正治療中に海外への渡航や引っ越しが決まったらすぐに歯科医師に相談することが大切
  • 歯科矯正治療を中断した場合、返金対応になる可能性が高い。更に最後まで治療を行わないと整ってきていた歯並びも振り出しになる可能性が高くなる

これらの情報が参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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