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歯科矯正で顎の位置は変化する?歯科矯正で顎の位置が変わりやすいケースについて徹底解説!

歯科矯正で顎の位置は変化する?

歯科矯正で顎の位置が変化するのか、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか? 本記事では歯科矯正と顎の位置について、以下の点を中心にご紹介します。

  • 歯科矯正と顎の位置の関係とは
  • 歯科矯正で顎の位置が変わる理由とは
  • 歯科矯正で顎の位置を変えるために必要なこととは

歯科矯正と顎の位置について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

歯科矯正で顎の位置は変化するのかについて

歯科矯正で顎の位置は変化するのかについて

顎の位置の変化が、顔の形や見た目にどのような影響を与える可能性がありますか?
「顎が出ている」「顎が引っ込んでいる」「口が閉じにくい」などの顔の見た目の悩みを持つ場合、顎の位置の変化により顔の見た目も自然に変わることが期待されます。
歯科矯正を行うと、顎の位置が変わることはあるのですか?
歯科矯正は、歯並びやかみ合わせを整えることで、顎の骨の位置や関連する頭、首、背骨、骨盤などの骨格に影響を及ぼす可能性があります。 特に大人の骨は成長が止まっているため、短期的な変化は少ないものの、長期的には変化が見られることもあります。
歯並びやかみ合わせの歪みは、全身の骨格のバランスに影響を及ぼす要因として「下あご」が挙げられます。 下あごは頭の骨や首、背骨、骨盤と連動しており、全身のバランスを保つ役割があります。
したがって、かみ合わせが不適切で下あごの位置が変わると、それに伴い顔や身体の骨格のバランスも変わる可能性があるのです。
また、顔と頭は多くの骨で構成されており、かみ合わせの変化や下あごの位置の変動が、これらの骨同士の結合に影響を及ぼし、顔の左右のバランスなどの歪みを生じることが考えられます。
逆に、習慣的な姿勢の歪みがあると、姿勢の歪みに合わせてかみ合わせや歯並びが変わることもあります。 このように、歯並びやかみ合わせと身体の姿勢は密接に関連しており、一方が変わるともう一方にも影響が出ると考えられます。
総じて、歯科矯正によるかみ合わせの変化は、顎の位置や全身の骨格のバランスに影響を及ぼす可能性があり、結果として顔や身体の外観にも変化が現れることが考えられます。
歯科矯正によって顎の位置が変わった場合、それは永続的なものなのですか?
歯科矯正によって顎の位置が変わった場合、変化は一時的であり、治療後は元の位置に戻ることが多いようです。 下顎の位置を変えると、全身のバランスも変わります。 全身のバランスの変化がさらに顎の位置に影響を与え、治療後も顎の位置が安定しづらくなります。 矯正治療を受ける際は、後戻りの点を考慮し、専門家としっかりと相談することが重要です。

歯科矯正で顎の位置が変わりやすいケース

歯科矯正で顎の位置が変わりやすいケース

顎の成長段階において、矯正を行うと顎の位置が変わりやすいのは本当ですか?
子供の成長段階に適切な矯正治療を行うことで、顎の位置が変わりやすくなります。
永久歯が全て生え揃うのは約13~14歳頃で、顎の骨は身長が伸びる間に一緒に成長します。 特に、歯の生え変わりや顎の成長発育の時期は、永久歯の歯並びや噛み合わせを形成する重要な時期となります。 歯の生え変わりや顎の成長発育の時期から、成長段階に応じた適切な矯正治療を行うことが、将来の矯正治療や永久歯列にプラスに作用します。
子供の時期の矯正治療は、小学生の成長期から始めることが多いようです。 しかし、旺盛な成長の途中であるため、成長が終了した後の状態を正確に予測することは難しいです。
顎顔面の成長は、頭蓋、上顎骨、下顎骨の順で進行します。 上顎骨は、おおよそ10歳頃に成長し終えます。 骨格性の下顎前突で、上顎骨を前方に成長させたい場合、上顎骨の成長が豊かな間に治療を行う必要があります。 一方、下顎骨は身長が伸びる間に成長し、最も成長する時期は思春期と一致します。
まとめると、子供の成長期を通じた矯正治療は、歯の生え変わりと顎の成長時期を考慮して行う必要があります。この時期に適切な矯正治療を行うことで、顎の位置が変わりやすくなります。
顎関節症の症状がある場合、矯正治療で顎の位置が変わると症状は悪化しますか?
矯正治療中に顎関節症の症状がある場合、矯正治療で顎の位置が変わると症状は変化する可能性があります。 しかし、矯正治療と顎関節症の間に直接的な関連は認められていないため、症状の変化は個人差があると考えられます。
従来、顎関節症と矯正治療の間には深い関わりがあると考えられていました。 しかし、最新の研究では、矯正治療と顎関節症の発症に直接的な関連はないことが示されています。 矯正治療が原因で顎関節症になることや、矯正治療で全ての顎関節症を治すことは考えにくいとされています。 また、矯正治療中に顎関節症が発症するケースは存在します。 特に、10代半ばから20~30代の女性に多く見られる傾向があります。
さらに矯正治療中には痛みや不快感が伴うことがあり、痛みや不快感がストレスとなり、歯ぎしりなどの原因となることがあります。 このような矯正治療のストレスが顎関節症の発症の引き金となることが考えられています。

顎の位置が変わる矯正治療について

顎の位置が変わる矯正治療について

顎の位置を変更する矯正治療の具体的な方法は何ですか?
顎の位置を変更する矯正治療の具体的な方法に、外科的矯正治療があります。
外科的矯正治療は、顎変形症という病気の患者に対して行われる治療法で、矯正治療とあごの骨の手術を組み合わせてかみ合わせを改善するものです。 顎変形症は、上あごや下あごの骨の大きさ、形、位置などの異常や、上下のあごの位置関係の異常によって顎顔面の形態や咬合に問題が生じる状態を指します。 外科的矯正治療は、矯正治療だけではかみ合わせの改善が難しい場合に選択されます。
外科的矯正治療の流れは、最初に矯正治療(術前矯正治療)を行い、その後、連携医療機関であごの骨の手術を実施します。 手術後には再度矯正治療(術後矯正治療)が行われ、最終的にはかみ合わせを安定させるための保定が施されます。
外科的矯正治療法は、歯を動かす矯正治療とあごの骨の手術を組み合わせることで、骨の形態的異常を修正し、機能的かつ審美的な調和を目指します。 ただし、美容形成とは異なり、特定の顔の形に変更することは目的としていません。
以上のことから、外科的矯正治療は、顎の骨の位置や形態の異常を修正するための総合的な治療法であると言えます。
顎の位置を矯正するために使用される装置やブレースの種類は何ですか?
顎の位置を矯正するためには、下記のような装置や処置が行われます。

【子供の顎矯正装置】

  • ヘッドギア:顎の成長をコントロールするための矯正装置の一つで、主に上顎の成長を抑制する目的で使用されます。
  • ムーシールド:幼児から小学校低学年の子供たちの歯の矯正に使用される機能的顎矯正装置です。ムーシールドは、特に反対咬合(受け口)の改善を目的としています。
  • フェイスマスク:主に上顎の成長を促進し、下顎の成長を制御するために使用されます。顎の前後の位置を調整する目的で使用されます。 矯正装置としての役割の他、顎の成長をサポートするための補助的な役割も果たします。
  • リバースプルヘッドギア:上顎の成長を抑制し、下顎の成長を促進するための装置です。顎の成長をコントロールすることで、顎の位置のズレを矯正することが目的です。通常、夜間や自宅での使用が推奨されています。

【大人の顎矯正装置】

  • マルチブラケット:外科手術であごの骨の位置を変えた際に、上下の歯が適切にかみ合うようにするためのものです。顎のズレが大きい場合や、他の治療法での改善が難しい場合には、手術が推奨されることもあります。

これらの治療法や装置は、患者さんの年齢や顎の状態、歯並びの問題に応じて選択されます。

顎の位置を変更する矯正治療の費用はどのくらいかかるのですか?
顎の位置を変更する矯正治療の費用は、矯正治療と外科手術をそれぞれ行うか両方行うかによって異なります。

【矯正治療のみの場合】
軽度な顎変形症の場合、ブラケット矯正やマウスピース矯正で治療できます。 費用は治療期間や使用するブラケット、マウスピースの種類により異なりますが、おおよそ25万円程度が目安となります(保険適用の場合)。

【外科手術の場合】
重度の顎変形症の場合、顎の骨を切り移動させる手術が行われます。 手術費用と3週間前後の入院費を合わせた費用は、30万円程度が目安となります(保険適用の場合)。 高額医療費の補助申請を行うと、約8万円前後の負担となります。

【矯正治療と外科手術の併用】
ほとんどのケースで矯正治療と外科手術の併用が行われます。 併用する場合の矯正手術費用は、35万円程度が目安となります。ただし、上下の顎を両方手術する場合は費用が増加します。

上記の方法は、保険適用の治療を受ける場合、指定された医療機関での診断が必要です。 また、すべてのクリニックで保険適用の治療を行っているわけではないため、事前確認が必要です。 治療を受ける際は、クリニックに詳しい費用を確認することが重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで歯科矯正と顎の位置についてお伝えしてきました。 歯科矯正と顎の位置の要点をまとめると、以下の通りです。

  • 歯科矯正と顎の位置には関係があり、歯科矯正で噛み合わせを整えることで、顎の位置にも変化が見られることがある
  • 歯科矯正で顎の位置が変わる理由は、特に成長段階の子供の場合は骨の成長段階と関係してくるためである
  • 歯科矯正で顎の位置を変えるためには、矯正治療以外にも外科手術が必要な場合も出てくる

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
宮島 悠旗医師(宮島悠旗ブライトオーソドンティクス)

宮島 悠旗医師(宮島悠旗ブライトオーソドンティクス)

愛知学院大学歯学部卒業 / 東京歯科大学千葉病院にて臨床研修医終了 / 東北大学大学院歯学研究科口腔発育学口座顎口腔矯正学分野 助教 / 宮島悠旗ブライトオーソドンティクス起業 / 著書「国際人になりたければ英語力より歯を“磨け”-世界で活躍する人の『デンタルケア』-」(幻冬舎)出版 / 合同会社T&Y Connection設立 / ASIA GOLDEN STARAWARD(企業家賞)受賞 / 著書「歯並び美人で充実人生-幸せを呼ぶゴールデンスマイル-」(合同フォレスト)出版 / 株式会社オーティカインターナショナル認定講師 / 現在は宮島悠旗ブライトオーソドンティクス代表としてフリーランス矯正歯科医を行っている / 専門は矯正歯科(Invisalign®︎、小児矯正、Myobrace®︎、マルチブラケット、アンカースクリュー、PBMオルソ(光加速矯正装置))

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