ワイヤー矯正

歯科矯正治療中にガムを噛んでも大丈夫?ガムを噛むメリットやおすすめのガムも合わせて解説!

歯科矯正とガムについて

歯科矯正治療中にガムを噛んでも大丈夫なのかご存じですか?本記事では歯科矯正治療中にガムを噛むメリットやおすすめのガムについてを以下の点を中心にご紹介します。

  • そもそも歯科矯正治療中にガムを噛んでもいいの?
  • ガムを嚙むのがいけない理由
  • ガムを使ったトレーニング

歯科矯正治療中にガムを噛んでも大丈夫なのかについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

そもそも歯科矯正治療中にガムを噛んでもいいの?

そもそも歯科矯正治療中にガムを噛んでもいいの?

歯科矯正治療中にガムを噛むことはお勧めできません。矯正治療に使用するブラケットと呼ばれる装置は、歯の表面に接着されていますが、ガムのような粘り気のある食べ物を噛むと、ブラケットが歯から取れてしまうことがあります。

治療中はブラケットの接着力に注意が必要であり、食べ物を噛む際には硬さや粘り気に配慮しましょう。特にガムやソフトキャンディー、おもちなどはブラケットが外れやすい食べ物になりますので、できれば控えることが望ましいとされています。治療の効果を高めるためにも、矯正治療中は食事に気を配り、歯に負担をかけないように心掛けましょう。

ガムを嚙むのがいけない理由

ガムを嚙むのがいけない理由

ガムを嚙むのがいけない理由はなんでしょうか。以下で解説していきます。

むし歯の原因となる

ガムを噛むことでむし歯の原因となる理由は、ガムに含まれる糖分が唾液と混ざり、口内の酸の生成を促します。この酸は歯のエナメル質を溶かすことでむし歯を引き起こします。また、ガムを噛む行為により、歯に付着した食べカスが取れず、歯垢の蓄積が進む可能性もあります。そのため、糖分を含むガムの摂取はむし歯リスクを高めることになります。

装置が取れてしまう

矯正治療中にガムを噛むと、矯正装置や歯に粘着力のある食べ物がくっつくと取り除くのが難しく、無理に剥がそうとすると矯正装置が歪んだり外れたりする可能性があります。特にワイヤー矯正をしている場合は注意が必要です。食べ物の選択に気を配り、矯正治療の効果を損なわないようにしましょう。

噛むなら歯科専用のガムがおすすめ

噛むなら歯科専用のガムがおすすめ

ガムを噛む場合には歯科専用のガムがおすすめです。以下で解説していきます。

むし歯になりにくい

「歯科専用キシリトールガム」は甘味成分に100%キシリトールを使用しており、むし歯の原因となる他の甘味料は含まれていません。砂糖を摂取すると虫歯菌が酸を生成しますが、キシリトールでは酸の発生が抑制されます。これにより、むし歯の原因菌の活動を抑え、プラークの減少にもつながります。歯科専用ガムを噛むことでむし歯のリスクを低減し、口腔健康を維持しましょう。

矯正器具につきにくい

「歯科専用キシリトールガム」は、歯や矯正器具に付着しにくい原材料を使用しているため、噛むことでトラブルを避けられます。矯正治療中でも口腔の健康を保ちながら、おいしくガムを楽しめます。ただし、歯科医師の指示に従い、適切なガムを選んで利用することが重要です。

歯の再石灰化を促す成分

「歯科専用キシリトールガム」には、歯の再石灰化を促す成分が通常のガムよりも多く配合されています。再石灰化は歯の成分を修復するために重要であり、歯の脱灰を食い止めるために重要です。食後に噛むことで、口の中の脱灰が起こりやすいタイミングで再石灰化を促進し、むし歯の予防におすすめです。

歯科専用ガムを嚙むメリット

歯科専用ガムを嚙むメリット

歯科専用ガムを嚙むことで得られるメリットは何でしょうか。以下で解説していきます。

脳の活性化

「噛む」という行為は脳に良い影響を与えます。ガムを噛むことで集中力や記憶力が高まるとされ、スポーツ選手の試合中にガムを噛む理由もそれによるものです。さらに、認知能力の向上にも繋がり、認知症の予防にも役立つとされています。歯科専用ガムを噛むことで、脳の活性化と口腔の健康を同時に促進できるので、健康的な習慣として取り入れると良いでしょう。

食欲の抑制

歯科専用ガムを噛むと、満腹中枢に刺激が与えられ、食欲を抑える効果が期待できます。食事前にガムを噛むことで、ダイエットのサポートになることが期待できます。食欲を抑制しながら、お菓子の代わりにガムを楽しむことで、カロリーコントロールにも役立ちます。ただし、糖分を含む一般的なガムでは効果が期待できないため、歯科専用ガムを選ぶことが重要です。

むし歯の防止

歯科専用ガムにはむし歯の防止に良い効果が期待できます。虫歯菌が砂糖を食べて酸を発生させることでむし歯が起こりますが、ガムを噛むことで唾液分泌が増えます。唾液は溶けた歯を再石灰化し、口腔内の酸性度を下げ、むし歯になりにくい環境を作ってくれるのです。ただし、歯科専用のガムを選ぶことが重要です。

矯正治療のサポートになる

歯科専用ガムを噛むことは、歯列矯正治療をサポートする効果が期待できます。食事中はもちろんのこと、日常生活でもガムを噛むことで「噛む」という行為を意識し、噛み合わせを改善できます。これにより、歯並びの改善だけでなく、噛み合わせも改善できます。

ガムを使ったトレーニング

ガムを使ったトレーニング

ガムを使ったトレーニングはどのようなものがあるのでしょうか。以下で解説していきます。

嚙んだガムで舌のトレーニング

ガムを使ったトレーニングは、舌のトレーニングにもおすすめです。噛んだガムを舌で上顎につけ、舌を使ってガムを押し広げる動作をします。そして、舌で奥の歯を噛みながら唾液を出し、舌を動かして唾液を飲むトレーニングを行います。これを一日に3回ほど繰り返すことで、舌の筋力が鍛えられ、正しい位置に舌をつけられます。舌のトレーニングは歯並びの改善や噛み合わせの調整に役立ちます。

左右の歯でバランス良くガムを噛む

ガムを使った左右の歯のバランス良い噛み方のトレーニングは、二つのガムを用意し、左右の奥歯を均等に使って噛むことがポイントです。噛む回数は約30回程度で、柔らかくなるまで噛み続けましょう。過度な力を使わずに継続して噛むことで、歯に過剰な負担をかけずに噛む力を均等に分散できます。定期的にガムを噛む習慣を身につけることで、健康的な噛み合わせと歯のバランスを保てます。

まとめ

まとめ

ここまで歯科矯正治療中にガムを噛んでも大丈夫なのかについてお伝えしてきました。歯科矯正治療中にガムを噛むメリットやおすすめのガムについての要点をまとめると以下の通りです。

  • ガムのような粘り気のある食べ物を噛むと、ブラケットが歯から取れてしまうことがあるので歯科矯正治療中にガムを噛むことはお勧めできない
  • ガムを噛むことでむし歯になるリスクを高め、装置が取れる可能性がある
  • 歯科専用のガムを定期的に噛む習慣を身につけることで、健康的な噛み合わせと歯のバランスを保てる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坂本 輝雄歯科医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

坂本 輝雄歯科医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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坂本 輝雄歯科医師(東京歯科大学 千葉歯科医療センター 矯正歯科 臨床准教授)

東京歯科大学卒業 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学専攻)修了 東京歯科大学歯科矯正学講座助手 慶応義塾大学医学部形成外科学教室非常勤講師 米国オクラホマ大学歯科矯正学講座 Visiting Assistant Professor 東京歯科大学歯科矯正学講座講師 東京歯科大学退職 東京歯科大学千葉歯科医療センター矯正歯科 臨床准教授

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