歯列矯正が保険適用になるのはいつからかご存知ですか? 本記事では、歯列矯正における保険適用について以下の点を中心にご紹介します!
- 歯列矯正が保険適用になる条件
- 保険適用になった場合の歯列矯正の注意点
- 保険適用で歯列矯正をする際の歯科医院の条件
歯列矯正における保険適用の条件や注意点について、ご参考いただけると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。
歯列矯正の保険適用について
保険が適用された場合でも、自己負担額が発生することもあります。詳細については、歯科医師や確認することをおすすめします。その他の健康適用が適用になる疾患の治療費は3割負担となります。 地方自治体から医療券が発行される場合には、医療費が補助される場合があります。歯列矯正が保険適用になる症例についてみていきましょう。
先天性異常
2023年4月現在で
- 「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療(61疾患)
- 前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。)に対する矯正歯科治療
- 顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・後の矯正歯科治療
※日本矯正歯科学会ホームページを参照してください。
https://www.jos.gr.jp/facility
顎変形症
顎の骨の形状や大きさに異常がある場合、歯列矯正が保険適用となることがあります。例えば、顎が突き出ている「下顎前突症」や、逆に下顎が引っ込んでいる「下顎後退症」などが該当します。
口唇裂口蓋裂
口唇裂口蓋裂の矯正治療は、18歳までは育成医療を適用すると1割負担となります。18歳以降は障害者手帳を取得すると1割負担となります。適用されるのは障害者自立支援指定医を取得した医療機関に限られます。 その他の健康適用が適用になる疾患の治療費は3割負担となります。 地方自治体から医療券が発行される場合には、医療費が補助される場合があります。
保険適用になった場合の歯列矯正の注意点
保険適用になった場合の歯列矯正の注意点を解説します。
使用する矯正装置の制限
保険適用になる歯列矯正は、特定の矯正装置のみが使用可能であり、症例によっては装置の制限があります。 保険適用の装置には、金属ブラケット、セラミックブラケット、金属製のアーチワイヤー、レジン製のアーチワイヤーなどがあります。そのため、自由に装置を選択することはできず、保険適用内の装置を選択することになります。
医療費控除の対象
歯列矯正が保険適用になった場合でも、医療費控除の対象になることがあります。医療費控除は、所得税から控除できる制度であり、歯列矯正費用も対象となっています。ただし、所得税に対する控除額は限度額があるなど、医療費控除には一定の制限があるため注意が必要です。 以上が、保険適用になった場合の歯列矯正の注意点を分類したものです。ただし、詳細な制度や条件については、保険者や医療機関によって異なる場合があるため、事前に確認してください。
保険適用の歯列矯正ができる歯科医院の条件
どこの歯科医院でも、保険適用の歯列矯正治療を受けられるわけではないため、注意が必要です。どのような基準を満たした歯科医院であれば、保険適用で歯列矯正治療を受けられるのでしょうか。順番に解説していきます。
顎口腔機能診断施設の基準
歯科医院が顎口腔機能診断施設として指定されるには、以下の条件を満たす必要があります。
- 歯科医院が、指定自立支援医療機関(育成・更生医療)に指定されている
- 指定された検査機器と必要な人員を配置し、適切な診断・治療を行うための環境が整備されている
- 外科手術を担当する医療機関と、矯正治療を担当する医療機関との連携がとれている
検索方法
先天異常に起因する不正咬合、3歯以上の萌出不全に起因する不正咬合は、障害者自立支援指定医、顎変形症に起因する不正咬合は、顎口腔機能診断施設で健康保険が適用されます。 矯正歯科専門医のホームページに記載してあります。保険適用の歯列矯正を行っている歯科医院は限られているため、事前に確認することが大切です。
歯列矯正が保険適用されるのはいつからかについてまとめ
ここまで、歯列矯正の保険適用についてお伝えしてきました。 要点をまとめると以下の通りです。
- 歯列矯正は、先天性異常や顎変形症、永久歯萌出不全に起因した咬合異常などの場合に保険適用になる
- 保険適用となった場合でも、矯正装置の制限や医療費控除、高額療養費制度などに注意する必要がある
- 保険適用内で歯列矯正治療を行える歯科医院には基準があるため、事前に確認しておく必要がある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。